投機性が高い商品には常に「転落のリスク」が・・・
前回の続きです。
「もちろん、実際のカラクリはわからないけど、少なくともFXは投資金の何倍ものお金を動かせるわけだから、調子にのって投資をしていると、気づいたときには大損をしていることもあるんだ」
「すべてを失ってしまうリスクもある、と」
「そう。一時的にお金持ちになった人もいるかもしれないけど、幸運はそんなに長く続かない。投機性が高い商品を買い続けると、つねに転落のリスクが付きまといます」
「江上さんのお知り合いに、そういう商品を買っている人はいないんですか?」
「1人もいない。投機的な商品やギャンブル性の高い商品は、あらかじめ選択肢から外しておいたほうが身のためだよ」
「お金の三分法」などもリスクヘッジの1つ
「そうします。ちなみに、FXみたいな投機性の高い商品じゃなくて、普通に高利率の商品がほしい場合は、どうやってリスクに備えればいいんですか?」
「まずは、自分なりに、リスクを背負えるかどうかだね。さっき(以前の連載記事にて詳述)のお金の三分法も、リスクヘッジの1つと考えれば安心でしょ」
「あ、そっか、言われてみればそうですね」
「つまり、自分の財産をすべて運用にまわしちゃいけないということ。どれだけのリスクを背負えるかを、事前に見極めておかなきゃ」
「たしかに三分法を使えば、失敗しても生活には影響が出ないですね」
「そう。たとえ、運用に失敗しても、生活に影響が出ないというのは、立派なリスクヘッジだと思うよ」
「でも、失敗を前提に考えるって、少し後ろ向きな感じが・・・」
「そんなことはないよ。さっきの変額保険だって、確実に利益が上がるかどうかは、誰にもわからない。あくまでも過去の実績からの推測だからね。だからこそ、後ろ向きでもリスクヘッジを考えることが重要なんだよ」