「お金の三分法」で常に配分を意識
「じゃあ、あらためて考えてみようか。基本は何のために貯めるのかという目的が必要なんだけど、Mさんの場合は?」
「子どもの教育費ですね」
「であれば、そのための貯金、運用なのだから、まずはそれに徹すること」
「はい」
「さらに、お金の三分法も頭に入れておかなければいけないよ」
「お金を3つのグループに仕分ける、ですよね?」
「そう、それぞれの役割を明確にするんだ」
「たしか、まずは毎日の生活に備えるためのお金ですよね」
「おぉ、ちゃんと覚えているね。これはわかりやすく言えば、銀行の普通預金に入れているお金だね」
「生活費は、ここから使う、と」
「そうそう。次が貯金。最後が長期的な見通しに沿って、増やすお金。運用のためのお金です。配分は人それぞれだけど、常にこの三分法を意識しておいてほしい」
一定額を超えたら貯金を運用にまわしていく
「ちなみに貯めるお金が一定額を超えたら、どうすればいいんですか?運用のお金とかに移したほうがいいんですか?」
「そうだね。なるべく、運用のお金は多いほうがいい」
「なるほど」
「いくら複利で運用しても、種銭が少なかったら、利益は少ないからね。たとえば資金が1000万円、複利7%で運用したとして、1年目は1070万円、2年目は1145万円、3年目には1225万円と増えていくけど、仮に10万円しか投資資金がなかったらどうなる?」
「ええっと、1年目が10万7000円、2年目が11万4490円、3年目が12万2500円・・・。たしかに微増って感じですね」
「だよね。だから貯金もうんとして、運用にまわしたほうがいいわけ。これは大事な話だから、あとでまた具体的に説明するよ」
「お願いします!」