「利率が高い」だけではだめ

「江上さん、資産を高い利率で運用することが大事ということはやっぱり、高利率の商品を買うべきってことですよね?」

「まぁ、理屈としてはそうだね」

「じゃあ高利率の商品だけ選んで買えばいいから、簡単そうですね」

「ただ、ポイントは『できるだけ高い利率』という点だよ。だってリスクもあるからね。ちゃんとリスクとリターンを考えて、商品を見極めなきゃ。結局はどこで折り合いをつけるかが大事なんだ」

「たしかにリスクが高かったら躊躇しますね。たんに、利率が高ければいいわけでもないんですね」
投機性が高い商品は「危険性」も高い

「うん、特にMさんは、確実にお金を増やす方法が知りたいんだよね。だったら、『簡単に儲かります』っていうキャッチコピーの商品に飛びついてはいけないよ」

「FXとかですか?」

「絶対やめたほうがいい。FXとか先物商品とか投機性が高い商品ほどリターンは高いけど、危険性も同じように高いから」

「でも、最近、FXの広告で『少額投資で儲けられます』『たった1000円で始められます』みたいなのがあって魅力的だなーって思ってたんですけど・・・」

「いやいや、それは危険。甘い罠だよ」

「何が罠なんですか?」

「だって相手もビジネスなんだから、儲けが出ないといけないよね。仮にMさんが1000円でFXをやって、10倍の1万円になったとしても、動かすお金が少ないんだから、当然利幅も小さい。となると投資額の数%を手数料にして、Mさんに大きな額をかけてもらったほうがいいでしょ(図表)」

「たしかに・・・」
この記事は次回に続きます。
[図表]少額投資 FXの場合
