「単利」と「複利」の違いとは?
「さらにもう1つ、押さえてもらいたいことがある」
「何ですか?」
「『複利』で増やさないと、お金持ちになれないということ。じつは、『72の法則』で言った『金利』というのも、複利の年利率のことなんだ」
「・・・複利の年利率?もっとわかりやすく教えてほしいです・・・」
「たとえば、お金を銀行に預けたり、投資したりすると利息がつくよね。この利息には単利と複利の2種類がある。元本が常に一定で、元本にのみ利息がつくのが単利。じゃあ100万円預けて、1年で10%の利息がつくと1年後どうなる?」
「110万円になります」
「そうだよね。で、2年目には120万円、3年目には130万円、4年目には140万円と増えていく」
「毎年、10万円ずつ増えていくわけですね」
「そう、単利は一定額ずつ増えていく。一方で元本と利息を合計して、そこに利率をかけていくのが複利(図表1)。前年の元本に利息を加えたものが、今年の元本になる。単利と同様の条件で、計算してみようか。10%の利率だと、100万円が1年後には110万円」
[図表1]単利と複利の違いとは ?
期間が長くなると、単利と複利では絶大な差が生じる
「1年目は単利と同じですね」
「でも、2年目からは利息を元本に組み入れて計算することになる。すると、2年目が121万円(110+110×0.1)、3年目は133万1000円(121+121×0.1)」
「単利に比べてどんどん増えていきますね」
「10年で単利なら200万円なのに、複利だと259万円にもなるんだ」
「え、60万円も差が開いている!」
「単利の場合は、200万円に到達するまでに10年かかるんだけど、複利だと8年目で到達するね。すなわち、お金を早く、たくさん増やすためには、複利の運用が欠かせないということだよ(図表2)」
[図表2]単利と複利で利用した時の差額とは?
「複利の力はすごいですね!!」