「72÷金利」でお金が2倍になる年数がわかる!?
「じゃあ、いよいよ『運用』について教えてあげようか」
「えっ、ホントですか? いよいよですね!」
「……教えるけど、落ち着いてね。まず運用の考え方はとてもシンプルです。貯めたお金、すなわちMさんの資産を、できるだけ高い利率で運用するということ。これに尽きる」
「利率が高ければ、その分、お金は増えていくということですね」
「理論上はそういうことになるね。それが具体的に実感できる、便利な数式がありますよ。『72の法則』というんだけど」
「なんですか、それ?」
「72÷金利で、お金が2倍になるおおよその年数がわかるんです」
「それはすばらしい数式ですね!」
0.01%の金利でお金を倍に増やすには7200年必要!?
「たとえば、大手銀行の定期預金の利率はだいたい0・01%ぐらいなんだけど、これをさっきの数式にあてはめてみて」
「ええっと…72÷0.01…ん…7200?えっ……、7200年後ってことですか?」
「そう、どれだけ低いかわかったでしょ」
「銀行の定期預金じゃ、どう頑張ってもお金持ちになれないですね……」
「その通り。じゃあ、3%ならどうでしょう」
「えっと……24年です。やっと現実的な数字になってきました」
「では8%では」
「あっ9年ですね」
「つまり、利率によって、これだけ資産形成のスピードが変わってくるんだよ」
「こうやって比較すると、説得力が出てきますね」