ものを見る範囲が正常かどうかを調べる「視野検査」
目の病気予防や治療方針を立てるためにはさまざまな検査があります。代表的なものには「視力検査」「視野検査」があります。
視力には裸眼視力と矯正視力(眼鏡をかけた視力)の2種類があり、肉眼で左右の目を交互に調べ、視力が1.0以上であれば正常と診断します。
視野検査とは、ものを見る範囲が正常に働いているかどうかを調べる検査で、網膜や視神経などの機能を正確に知ることができます。視野の異常が生じる網膜剥離や緑内障を診断する上で欠かせない検査ですが、結果にばらつきが出るため複数回行います。
「眼底検査」で、全身疾患の把握も可能に!?
「眼底検査」では、網膜疾患、視神経疾患などの目の単独検査はもちろん、糖尿病、高血圧、高脂血症など全身疾患までも把握することができます。
眼底検査と似ているのが、「OCT検査」です。光干渉断層計という検査機器で、網膜の断層画像を撮影します。眼底検査だけではできなかった網膜の断面の観察ができるようになり、網膜疾患、黄斑部病変の診断が今までとは比較にならないほど正確に下せるようになりました。
また、OCTの断層画像から、網膜のむくみ、出血の範囲・深さ、視神経の状態を正確に診断できるため、病気の発見、治療方針の決定、治療効果の観察が効果的にできます。
「眼圧検査」も重要です。最も普及しているのは、「ゴールドマン眼圧計」と呼ばれる角膜に接触するタイプですが、人間ドックなどでは、非接触タイプの空気眼圧計が用いられることが多いです。他には、ドライアイを調べる「シルマーテスト」、加齢黄斑変性症かどうかを調べる「蛍光眼底造影検査 」などがあります。
[図表]一般的な検査の流れ