今回は、米国株のダウ採用銘柄のひとつ、「ゴールドマン・サックス」の企業情報を見ていきます。※本連載は、亜州IR株式会社が編集・発行した書籍『米国株四半期速報 2017春号』の中から一部を抜粋し、米国株の基礎知識とダウ採用30銘柄に選ばれた企業情報を15社ご紹介します。

米政府と緊密、政府高官ポストの人材供給源にも

【金融グループ大手】

企業、金融機関、政府機関、富裕層向けに各種金融サービス(投資銀行、証券、資産管理など)を提供し、世界トップクラスの総合金融グループとして知られる。米政府との関係が緊密。政府高官ポストへの人材供給源といわれ、元CEOのヘンリー・ポールソン氏は第74代の財務長官に転身した。直近では新大統領のトランプ氏がゲイリー・コーン社長兼最高執行責任者(COO)を国家経済会議(NEC)委員長に指名した。

 

中国大手銀行から出資引き揚げ。2012年から13年第2四半期に掛けて、シンガポールのテマセクに中国工商銀行株を売却した。指数採用。13年、ダウ平均に組み入れられた。

売上高、希薄化後EPSともに市場予想を上回る

【足元動向】

第4四半期(10~12月)は売上高が前年同期比12.33%増の81億7000万ドルに伸びる中、純利益が同206.79%増の23億4700万ドルに膨らんだ。売上高、希薄化後EPS(5.08ドル)ともに市場予想(それぞれ77億5900万ドル、4.838ドル)を上回る。

 

部門別の売上高は、投資銀行が3.94%減の14億8600万ドルに落ち込んだものの、クライアントサービスが24.91%増の35億9500万ドル、投資・レンディングが14.50%増の14億8400万ドル、投資管理が3.41%増の16億500万ドルに伸びた。主力のクライアントサービス部門では、債券・為替・商品のエクセキューション(約定業務)が78.27%増の20億200万ドルと急拡大。金利の上昇が追い風となった。

 

全体の税引き前利益は、216.88%増の33億9700万ドルに膨らんだ。営業費用が23.02%減の47億7300万ドルに縮小したことなどが寄与した。同費用に関しては、その他コストが70.60%減少するなど、非報酬コストの圧縮(43.84%減)が目立つ。

 

*地域別売上構成の合計値は100.1%
*地域別売上構成の合計値は100.1%

 

米国株四半期速報 2017年春号

米国株四半期速報 2017年春号

亜州IR株式会社

亜州IR株式会社

米国企業への投資を考える個人投資家がここ数年で非常に増えてきました。弊社米国株四半期速報は2012年春号の初版から5年に渡り、四半期ごとに発行。米国株投資家必携のハンドブックとして親しまれてきました。編集の基本方針…

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