事業再編により再フランチャイズ化を加速
【ノンアルコール飲料大手】
500ブランド、3800種類以上のノンアルコール飲料をグループで製造し、世界200カ国超で事業を展開する。炭酸飲料・ジュースの販売額で世界トップ(2016年12月期末)。米国の本社は、各国地域の提携先ボトラーに原液を供給し、製品の企画開発・広告・マーケティングを行う。一方、各地のボトラーは包装・販売を担当する。
ヒット商品は「コカ・コーラ」のほか、「ファンタ」「スプライト」「ミニッツメイド」「アクエリアス」などがある。14年にモンスター社と栄養ドリンク販売で提携した。北米ボトリング事業の再編による再フランチャイズ化を加速。17年末までに外部委託の形態に移行する。
為替変動や事業のM&A、組織構造の変更が減収要因
【足元動向】
第4四半期(10~12月)は売上高が前年同期比5.91%減の94億900万ドルに縮小するなか、純利益が同55.53%減の5億5000万ドルに落ち込んだ。売上高が市場予想(91億4500万ドル)を上回ったものの、希薄化後EPS(0.13ドル)は予想(0.367ドル)を下回る。全体の既存事業ベース売上高(organic revenue:非GAAP)は6%増加したが、為替の変動(↓約2%)や事業の買収・売却、組織構造の変更(↓約10%)などが減収の要因。
部門別の売上高は、北米とアジア太平洋がそろって8%増と堅調だったものの、ヨーロッパ・中東・アフリカとラテンアメリカはともに4%減、ボトリング投資は20%減に落ち込んだ。全体の税引き前利益は、66.51%減の5億1500万ドルに細った。取引の損益や資産の減損・再編などを考慮した場合、調整後の希薄化後EPS(非GAAP)は0.37ドルとなる(市場予想は0.367ドル)。会社側は17年通期の「organic revenue」を約3%増、調整後の希薄化後EPS(非GAAP)を1~4%減と予想した。