今回は、米国株のダウ採用銘柄のひとつ、「コカコーラ・カンパニー」の企業情報を見ていきます。※本連載は、亜州IR株式会社が編集・発行した書籍『米国株四半期速報 2017春号』の中から一部を抜粋し、米国株の基礎知識とダウ採用30銘柄に選ばれた企業情報を15社ご紹介します。

事業再編により再フランチャイズ化を加速

【ノンアルコール飲料大手】

500ブランド、3800種類以上のノンアルコール飲料をグループで製造し、世界200カ国超で事業を展開する。炭酸飲料・ジュースの販売額で世界トップ(2016年12月期末)。米国の本社は、各国地域の提携先ボトラーに原液を供給し、製品の企画開発・広告・マーケティングを行う。一方、各地のボトラーは包装・販売を担当する。

 

ヒット商品は「コカ・コーラ」のほか、「ファンタ」「スプライト」「ミニッツメイド」「アクエリアス」などがある。14年にモンスター社と栄養ドリンク販売で提携した。北米ボトリング事業の再編による再フランチャイズ化を加速。17年末までに外部委託の形態に移行する。

為替変動や事業のM&A、組織構造の変更が減収要因

【足元動向】
第4四半期(10~12月)は売上高が前年同期比5.91%減の94億900万ドルに縮小するなか、純利益が同55.53%減の5億5000万ドルに落ち込んだ。売上高が市場予想(91億4500万ドル)を上回ったものの、希薄化後EPS(0.13ドル)は予想(0.367ドル)を下回る。全体の既存事業ベース売上高(organic revenue:非GAAP)は6%増加したが、為替の変動(↓約2%)や事業の買収・売却、組織構造の変更(↓約10%)などが減収の要因。

 

部門別の売上高は、北米とアジア太平洋がそろって8%増と堅調だったものの、ヨーロッパ・中東・アフリカとラテンアメリカはともに4%減、ボトリング投資は20%減に落ち込んだ。全体の税引き前利益は、66.51%減の5億1500万ドルに細った。取引の損益や資産の減損・再編などを考慮した場合、調整後の希薄化後EPS(非GAAP)は0.37ドルとなる(市場予想は0.367ドル)。会社側は17年通期の「organic revenue」を約3%増、調整後の希薄化後EPS(非GAAP)を1~4%減と予想した。

 

*売上構成は外部顧客販売ベースで算出
*売上構成は外部顧客販売ベースで算出
米国株四半期速報 2017年春号

米国株四半期速報 2017年春号

亜州IR株式会社

亜州IR株式会社

米国企業への投資を考える個人投資家がここ数年で非常に増えてきました。弊社米国株四半期速報は2012年春号の初版から5年に渡り、四半期ごとに発行。米国株投資家必携のハンドブックとして親しまれてきました。編集の基本方針…

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