今回は、米国株のダウ採用銘柄のひとつ、「ゼネラル・エレクトニック」の企業情報を見ていきます。※本連載は、亜州IR株式会社が編集・発行した書籍『米国株四半期速報 2017春号』の中から一部を抜粋し、米国株の基礎知識とダウ採用30銘柄に選ばれた企業情報を15社ご紹介します。

 

16年、家電事業を中国の家電大手ハイアールに売却

【巨大コングロマリット】

エネルギー、電機、金融などの事業を世界180カ国以上で展開する。産業分野では、航空機エンジンや発電設備、家電、医療機器、鉄道車両などを生産。ガスタービンは世界トップシェアを誇る。

 

金融分野では、リースや法人向けファイナンス、消費者金融などを展開する。業態転換。単なる製造企業から「デジタル製造企業」への変革を目標に掲げた。自社開発の「Predix」プラットフォームをオープン化することで、「2020年のソフト関連売上高150億ドル」を目指す。15年、金融部門の縮小を進める中、仏重電大手アルストムのエネルギー部門を買収した。16年に家電事業を中国の家電大手ハイアールに売却する一方、石油&ガス事業を石油サービス大手ベーカー・ヒューズ(BHI)と事業統合することで合意している(17年半ばの完了を予定)。

売上高、希薄化後EPSともに市場予想を下回る

【足元動向】

第4四半期(10~12月)は売上高が前年同期比2.37%減の330億8800万ドルに細る中、純利益が同41.80%減の36億6700万ドルに落ち込んだ。希薄化後EPSは0.39ドル。売上高、希薄化後EPSともに市場予想(それぞれ339億3500万ドル、0.435ドル)を下回る。

 

部門別の売上高は、金融部門が2.47%増の26億4900万ドルに上向く半面、産業部門が0.36%減の312億3600万ドルに細った。産業部門では、電力が19.67%増、再生可能エネルギーが28.99%増、航空が6.72%増、ヘルスケアが2.57%増と伸びたものの、石油&ガスが21.88%減、輸送機器が22.89%減、エナジーコネクション&ライティングが28.60%減と低迷している。利益面でも、石油&ガスが42.51%減益と苦戦を強いられた(産業部門全体の営業利益は5.79%増)。

 

 
*売上構成はコーポレート・内部調整を除いたベースで算出
*売上構成はコーポレート・内部調整を除いたベースで算出

 

 

米国株四半期速報 2017年春号

米国株四半期速報 2017年春号

亜州IR株式会社

亜州IR株式会社

米国企業への投資を考える個人投資家がここ数年で非常に増えてきました。弊社米国株四半期速報は2012年春号の初版から5年に渡り、四半期ごとに発行。米国株投資家必携のハンドブックとして親しまれてきました。編集の基本方針…

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