大手2行の合併で生まれた、世界屈指の金融グループ
【金融グループ大手】
世界有数のグローバル総合金融グループで、NYに本社を置く。投資銀行、証券取引、資金決済、証券管理、資産運用、プライベート・バンキング、コマーシャル・バンキング、コンシューマー・コミュニティ・バンキングなどの各種金融サービスを提供。機関投資家向け事業を「J.P.モルガン」ブランドで、中小企業、個人向け事業を「チェース」ブランドで展開する。
総資産、収益力、時価総額で世界屈指の規模を誇る。大手2行の合併で誕生。2000年、老舗商業銀行チェース・マンハッタンと老舗投資銀行J.P.モルガンの統合で生まれた。M&Aで業容拡大。04年、バンク・ワン(銀行)を吸収合併した。08年には、ベア・スターンズ(証券会社)を買収したほか、破綻したワシントン・ミューチュアル(当時、米貯蓄金融機関最大手)の資産・負債を引き継いだ。
純収益、希薄化後EPSともに市場予想を上回る
【足元動向】
第4四半期(10~12月)は純収益(売上高)が前年同期比2.14%増の233億7600万ドル、純利益が23.79%増の67億2700万ドルに拡大した。課税相当分調整ベースの純収益は243億3300万ドル。同ベースの純収益、希薄化後EPS(1.71ドル)ともに市場予想(それぞれ241億6300万ドル、1.434ドル)を上回る。
部門別の売上高(同ベース)は、主力のコンシューマー・コミュニティ・バンキングが1.80%減の110億1900万ドルに細ったものの、コーポレート&インベストメント・バンクが19.69%増の84億6100万ドル、コマーシャル・バンキングが11.53%増の19億6300万ドル、アセット・マネジメントが1.37%増の30億8700万ドルに伸びた。全体の税引き前利益(調整ベース)は10.71%増の105億ドルに伸長。コーポレート&インベストメント・バンク、コマーシャル・バンキングの同利益が62.89%、20.69%ずつ拡大したことが寄与している。