今回は、米国株のダウ採用銘柄のひとつ、「ジェイピー・モルガン・チェース」の企業情報を見ていきます。※本連載は、亜州IR株式会社が編集・発行した書籍『米国株四半期速報 2017春号』の中から一部を抜粋し、米国株の基礎知識とダウ採用30銘柄に選ばれた企業情報を15社ご紹介します。

 

大手2行の合併で生まれた、世界屈指の金融グループ

【金融グループ大手】

世界有数のグローバル総合金融グループで、NYに本社を置く。投資銀行、証券取引、資金決済、証券管理、資産運用、プライベート・バンキング、コマーシャル・バンキング、コンシューマー・コミュニティ・バンキングなどの各種金融サービスを提供。機関投資家向け事業を「J.P.モルガン」ブランドで、中小企業、個人向け事業を「チェース」ブランドで展開する。

 

総資産、収益力、時価総額で世界屈指の規模を誇る。大手2行の合併で誕生。2000年、老舗商業銀行チェース・マンハッタンと老舗投資銀行J.P.モルガンの統合で生まれた。M&Aで業容拡大。04年、バンク・ワン(銀行)を吸収合併した。08年には、ベア・スターンズ(証券会社)を買収したほか、破綻したワシントン・ミューチュアル(当時、米貯蓄金融機関最大手)の資産・負債を引き継いだ。

純収益、希薄化後EPSともに市場予想を上回る

【足元動向】

第4四半期(10~12月)は純収益(売上高)が前年同期比2.14%増の233億7600万ドル、純利益が23.79%増の67億2700万ドルに拡大した。課税相当分調整ベースの純収益は243億3300万ドル。同ベースの純収益、希薄化後EPS(1.71ドル)ともに市場予想(それぞれ241億6300万ドル、1.434ドル)を上回る。

 

部門別の売上高(同ベース)は、主力のコンシューマー・コミュニティ・バンキングが1.80%減の110億1900万ドルに細ったものの、コーポレート&インベストメント・バンクが19.69%増の84億6100万ドル、コマーシャル・バンキングが11.53%増の19億6300万ドル、アセット・マネジメントが1.37%増の30億8700万ドルに伸びた。全体の税引き前利益(調整ベース)は10.71%増の105億ドルに伸長。コーポレート&インベストメント・バンク、コマーシャル・バンキングの同利益が62.89%、20.69%ずつ拡大したことが寄与している。

 

*売上構成はコーポレートを除いたベースで算出
*売上構成はコーポレートを除いたベースで算出

 

 

 

米国株四半期速報 2017年春号

米国株四半期速報 2017年春号

亜州IR株式会社

亜州IR株式会社

米国企業への投資を考える個人投資家がここ数年で非常に増えてきました。弊社米国株四半期速報は2012年春号の初版から5年に渡り、四半期ごとに発行。米国株投資家必携のハンドブックとして親しまれてきました。編集の基本方針…

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