今回は、米国株のダウ採用銘柄のひとつ、「インテル」の企業情報を見ていきます。※本連載は、亜州IR株式会社が編集・発行した書籍『米国株四半期速報 2017年春号』の中から一部を抜粋し、米国株の基礎知識とダウ採用30銘柄に選ばれた企業情報を15社ご紹介します。

 

17年3月、モービルアイの買収を発表

【半導体大手】

半導体チップの設計・製造・販売を手がける。同社製の小型演算処理装置(MPU)を搭載したPCは、市場で大きなシェアを占めている。タブレット向けMPUの出遅れで苦戦を強いられる一方、クラウド向けの需要増でサーバー用MPUを強化した。M&Aでは、2014年にウエアラブル端末のベーシス・サイエンス、15年にFPGAのアルテラを買収した。17年3月、モービルアイを買収すると発表。向こう9カ月以内の完了を予定する。

前年同期比より売上高が伸びる一方、純利益が減少

【足元動向】

第4四半期(10~12月)は売上高が前年同期比9.78%増の163億7400万ドルに伸びる一方、純利益が同1.41%減の35億6200万ドルに落ち込んだ。売上高、希薄化後EPS(0.73ドル)はともに市場予想(それぞれ157億5800万ドル、0.662ドル)を上回る。

 

部門別の売上高は、クライアント・コンピューティングが4.25%増の91億2900万ドル、データセンターが8.35%増の46億6800万ドル、IoTが16.16%増の7億2600万ドル、ノン・ボラタイル・メモリーソリューションが24.77%増の8億1600万ドル、セキュリティが7.42%増の5億5000万ドル、その他が10.16%増の6500万ドルに伸びた。プログラマブルソリューショングループは4億2000万ドルの売り上げを計上している。

 

全体の粗利益は5.37%増の101億500万ドル、営業利益は5.28%増の45億2600万ドルに伸びた。税引き前利益も3.18%増の44億4000万ドルに上向いたが、税負担の増加で純利益はマイナス成長を強いられている。買収関連無形資産償却、リストラ・その他費用などを考慮した場合、調整後の希薄化後EPS(非GAAP)は0.79ドルとなる(市場予想は0.747ドル)。会社側は17年第1四半期の売上高を148億ドル、希薄化後EPSを0.56ドル、調整後の希薄化後EPS(非GAAP)は0.65ドルと予想した。

 

 
 
米国株四半期速報 2017年春号

米国株四半期速報 2017年春号

亜州IR株式会社

亜州IR株式会社

米国企業への投資を考える個人投資家がここ数年で非常に増えてきました。弊社米国株四半期速報は2012年春号の初版から5年に渡り、四半期ごとに発行。米国株投資家必携のハンドブックとして親しまれてきました。編集の基本方針…

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