仮想化・クラウド化にも注力
【老舗ITグループ】
IT関連サービス、システム構築(SI)、アウトソーシング、戦略コンサルティングなどを主力とする。コンピューター黎明期からの老舗で、業界の「巨人」として君臨してきた。当初はハードウエアの製造が主力だったが、業績悪化で資産再編に着手。2004年、レノボへPC事業を売却した。現在はサービス、ソフト事業が中心。
また、仮想化・クラウド化などにも注力している。16年、ビデオストリーミングサービスのユーストリーム(UStream)を買収すると発表。同時に、クラウドビデオ部門の新設も明らかにした。
前年同期比に比べ売上高は落ち込むが、純利益は上昇
【足元動向】
第4四半期(10~12月)は売上高が前年同期比1.31%減の217億7000万ドルに落ち込む一方、純利益が同期比0.85%増の45億100万ドルに伸びた。希薄化後EPSは4.72ドル、継続事業ベース同EPSは4.73ドル。売上高、希薄化後EPS(同ベース)はともに市場予想(それぞれ216億3900万ドル、4.551ドル)を上回る。
部門別の売上高は、コグニティブソリューションが1.37%増の52億9700万ドル、テクノロジーサービス&クラウドプラットフォームが1.73%増の93億800万ドル、その他が53.48%増の6600万ドルに拡大する一方、グローバルビジネスサービスが4.09%減の41億2100万ドル、システムが12.51%減の25億3000万ドル、グローバルファイナンシングが1.54%減の4億4700万ドルに縮小した。
継続事業ベースの税引き前利益は2.19%減の49億8600万ドルに細ったが、税負担の減少で同ベースの純利益は1.00%増の45億500万ドルに伸びた。買収無形資産償却などを考慮した場合、調整後の希薄化後EPS(継続事業ベース:非GAAP)は5.01ドルとなる(市場予想は4.880ドル)。会社側は17年通期の希薄化後EPSを11.95ドル以上、調整後の希薄化後EPS(同)を13.80ドル以上と予想した。