今回は、米国株のダウ採用銘柄のひとつ、「IBM」の企業情報を見ていきます。※本連載は、亜州IR株式会社が編集・発行した書籍『米国株四半期速報 2017春号』の中から一部を抜粋し、米国株の基礎知識とダウ採用30銘柄に選ばれた企業情報を15社ご紹介します。

 

仮想化・クラウド化にも注力

【老舗ITグループ】

IT関連サービス、システム構築(SI)、アウトソーシング、戦略コンサルティングなどを主力とする。コンピューター黎明期からの老舗で、業界の「巨人」として君臨してきた。当初はハードウエアの製造が主力だったが、業績悪化で資産再編に着手。2004年、レノボへPC事業を売却した。現在はサービス、ソフト事業が中心。

 

また、仮想化・クラウド化などにも注力している。16年、ビデオストリーミングサービスのユーストリーム(UStream)を買収すると発表。同時に、クラウドビデオ部門の新設も明らかにした。

前年同期比に比べ売上高は落ち込むが、純利益は上昇

【足元動向】

第4四半期(10~12月)は売上高が前年同期比1.31%減の217億7000万ドルに落ち込む一方、純利益が同期比0.85%増の45億100万ドルに伸びた。希薄化後EPSは4.72ドル、継続事業ベース同EPSは4.73ドル。売上高、希薄化後EPS(同ベース)はともに市場予想(それぞれ216億3900万ドル、4.551ドル)を上回る。

 

部門別の売上高は、コグニティブソリューションが1.37%増の52億9700万ドル、テクノロジーサービス&クラウドプラットフォームが1.73%増の93億800万ドル、その他が53.48%増の6600万ドルに拡大する一方、グローバルビジネスサービスが4.09%減の41億2100万ドル、システムが12.51%減の25億3000万ドル、グローバルファイナンシングが1.54%減の4億4700万ドルに縮小した。

 

継続事業ベースの税引き前利益は2.19%減の49億8600万ドルに細ったが、税負担の減少で同ベースの純利益は1.00%増の45億500万ドルに伸びた。買収無形資産償却などを考慮した場合、調整後の希薄化後EPS(継続事業ベース:非GAAP)は5.01ドルとなる(市場予想は4.880ドル)。会社側は17年通期の希薄化後EPSを11.95ドル以上、調整後の希薄化後EPS(同)を13.80ドル以上と予想した。

 

 

 

 
米国株四半期速報 2017年春号

米国株四半期速報 2017年春号

亜州IR株式会社

亜州IR株式会社

米国企業への投資を考える個人投資家がここ数年で非常に増えてきました。弊社米国株四半期速報は2012年春号の初版から5年に渡り、四半期ごとに発行。米国株投資家必携のハンドブックとして親しまれてきました。編集の基本方針…

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