今回は、事業の足場を固める目的も持つ「将来投資口座」について見ていきます。※本連載は、資金繰り改善コンサルタントで税理士の亀田潤一郎氏の著書、『資金繰りは4色通帳にまかせなさい』(経済界)の中から一部を抜粋し、会社のお金の流れを仕組み化する「4色通帳」導入のステップをご紹介します。

売上収入口座の残高はすべて「将来投資口座」に移行

<ステップ③>将来投資口座をひらく

 

最後に青色の「将来投資口座」です。この口座は将来の投資に備え、お金を貯蓄するための口座です。投資は、会社にとって前向きな「進め」、それゆえイメージカラーは青色です。

 

ここまでで売上収入口座から運転資金口座に振り替えたあとの残高(現金利益)の50%を納税緊急口座に資金移動しました。この納税緊急口座へ振替後の残高は、将来投資口座に振り替えます。

 

会社によっては、今現在、将来的な投資を予定していない場合もあるでしょう。そのような場合でも、売上収入口座に余った残高のすべては、将来投資口座に振り替えてください。なぜなら、将来投資口座にお金を移した段階で、そのお金は流動性の低いものへと変化するからです。

 

ちなみに投資には、設備投資の他、人材に対する投資、マーケティングに対する投資など、さまざまなものがあります。

口座のお金が経営者の心に「平安」をもたらす

企業は、会社のステージに応じた適切な投資を行なうことによって、徐々に成長していきます。会社を継続するかぎり、成長を促す投資のチャンスは必ず巡ってくるはずです。そのチャンスに備えてお金を蓄えておくことも投資の一つだといえます。

 

このように、この口座の残高を追っていけば、その時点における会社の夢の貯まり具合がリアルタイムで「見える」のです。将来投資口座の有用性は他にもあります。

 

この口座に貯蔵されたお金は、納税後の自由に使える資金ともいえます。ゆえに、この口座にお金が貯まりだすと経営者の心に平安が訪れるようになるのです。心の平安は事業の足場を固めるうえで大変重要です。それこそが将来投資口座の真の役目なのです。

資金繰りは4色通帳にまかせなさい

資金繰りは4色通帳にまかせなさい

亀田 潤一郎

経済界

通帳を色分けするだけで資金繰りが「見える化」! 会計知識ゼロでも会社にお金を残す方法を伝授します! ・社長はなぜ、いつも資金繰りに苦しむのか? ・資金繰り下手な社長のたった一つの共通点 ・会社のお金は4色に色分…

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