ぜひやるべきだが、留意点も
<ケース14> 会社員
マッチング拠出とは、企業型確定拠出年金を導入している会社のプラスアルファの制度なので、可能な限り拠出した方が良いです。
マッチング拠出は会社の制度の中で行う個人型確定拠出年金です。個人型では自分で口座管理手数料など毎月500円程度の手数料を払わなければなりませんが、マッチングであれば手数料を会社でもってくれるのでお得です。もちろん掛金に対しては所得税、住民税がかかりません。
個人型と異なる点は、掛金を決めるときに会社からの掛金(企業拠出掛金)との調整があることです。このルールは2段構えになっています。
まず企業拠出の掛金と個人の拠出掛金の合計額は5万5000円を超えないこと(確定拠出年金以外の企業年金がある場合は合計2万7500円です)。
それに加え、個人拠出掛金が企業拠出掛金を上回らないことです。例えば会社から出してもらっている掛金が2万円であれば、個人として上乗せで出せる掛金は2万円までということです。
詳しくは会社で確認してもらえればと思いますが、とにかく会社でマッチングができる場合は積極的に活用すると良いです。
会社の制度変更には注意を払っておく
もし企業型確定拠出年金が導入されている会社で、まだマッチングはないというところも、今後マッチングが導入されるかもしれませんので、会社からのお知らせには注意を払っておきましょう。
マッチングを導入しないところは、別途個人型に加入をしても良いというルールとする会社も今後出てきそうです。その場合、マッチングのように手数料を会社でもってくれるわけではないのですが、掛金額についてはマッチングより自由度が高い可能性もあります。
企業型確定拠出年金を導入している会社では、「マッチング」または「個人型確定拠出年金の併用を認める」のどちらかの選択をするようになる流れではあります。できるようになったら、積極的に活用しましょう。