
今回は、外国人労働者が就業している産業の種類と、外国人労働者が最も多い都道府県について見ていきます。※本連載は、外国人社員のビザ手続きや、外国人雇用コンサルティングなどを提供するACROSEEDグループの佐野誠氏(代表取締役/行政書士)、宮川真史氏(行政書士)、野口勝哉氏(社会保険労務士)、西澤毅氏(税理士)による共著、『すぐに使える! 事例でわかる! 外国人雇用 実戦ガイド』(レクシスネクシス・ジャパン)より一部を抜粋し、外国人の就労実態や業種別の傾向など、企業目線で「外国人雇用」の現状を説明します。
「製造業」に従事する外国人労働者が最も多い
外国人労働者を雇用する事業所を産業別にみると、「製造業」が27.6%を占め、次いで「卸売業、小売業」が16.5%、「宿泊業、飲食サービス業」が13.8%、「サービス業(他に分類されないもの)」が7.7%となっています。
製造業の事業所の占める割合は前年同期比で減少している一方、宿泊業・飲食サービス業や卸売業、小売業は増加しています。
[図表1]産業別外国人雇用事務所の割合

東京、愛知、神奈川、大阪、静岡に外国人労働者が集中
外国人就労者数を都道府県別にみると、東京が27.3%を占め、次いで愛知10.9%、神奈川5.9%、大阪5.3%、静岡5.2%となっており、この5都府県で全体の半数を超えています。
また、労働者派遣・請負事業を行っている事業所に就労している外国人労働者の割合をみると、静岡が51.2%、滋賀が51.1%、栃木が47.1%、群馬が42.6%となっています。
[図表2]都道府県別外国人労働者数