現場に通い、施工状況を自身で確認する
工事着工後、誠意のない対応を感じたら、なるべく現場に出向き設計図や仕様書と実際の施工状況を確認し、不明な点があれば納得するまで改善を求めることが大事です。
当然、施主の現場への立ち入りを歓迎しない大工や職人もいるでしょう。高圧的な態度に出会うことも考えられます。しかし、そこで暮らすのは、あくまでも施主自身なのだということをお忘れなく。一瞬の躊躇が一生の後悔にならないために、納得いくまで確認を続けることが大切です。
第三者機関など「専門家」の力を借りることも視野に
現場建設地が遠いのでなかなか出向くことが出来ない。仕事が忙しくて時間がない。どこを見ていいのかわからないので、第三者の目で現場をチェックしてほしい。検査がちゃんとされているかどうか不安。そんな場合には、第三者機関に作業を委託・依頼することが出来ます。
ホームインスペクター(住宅診断士)と呼ばれる住宅検査のプロフェッショナルは、施主に代わって設計図や現場を、プロとしての立場から厳しくインスペクション(検査)してくれます。
ただし、第三者機関に検査を依頼することは、住宅会社に必ず伝えてください。中には、第三者による検査を露骨に嫌がり、当社では受け付けないと突っぱねてくる住宅会社もありますが、よい「家」を建てるためにプロフェッショナルの検査を仰ぐことそのものに、何ら法的な問題はありません。
ほとんどのホームインスペクターが時間制による金額設定をしており、設計図のチェックから見積り書の精査、工程表のチェック、竣工検査、引渡し書類から保証内容までかなり細かい業務を請け負っています。
ここまでは、家づくりのパートナーとなる住宅会社選びにおいて注意したいポイントを挙げてきましたが、筆者著書『改訂版「家づくり」は住宅会社選びで9割決まる』第3章では実際に住宅会社を選んだ後、読者の皆さん自身がどのような点に留意して家づくりに臨まれるべきか、実例を交えて紹介します。