目に「ものが入った」際に起こり得る症状とは？

目に石灰が・・・角膜輪部が失われると視力は望めない

Q：大量の石灰が両目に入りました。すぐに水で洗い流し、救急車内で洗眼しながら病院へ。黒目部分で8割の皮がむけているとのことです。角膜は完治するのでしょうか？

A：現在黒目の部分で8割の皮がむけているということですが、大事なのは黒目と白目の境の部分（角膜輪部）です。この部分から角膜（黒目）に透明な皮（上皮）がいつも供給されており、この部分が100％失われると、黒目はいずれ結膜に覆われてしまい、視力はほとんど望めなくなります。

今後の治療の方針は主治医の先生に確認されるといいと思いますが、消炎といかに早く黒目の皮（上皮）を張らせるかということにかかってきます。最近は治療として自己血清点眼や羊膜移植が行われることもあります。

コンタクトレンズ使用中に入ったゴミは、点眼薬で流す

Q：作業中の事故で眼内に金属の異物が入ってしまいました。異物は角膜・虹彩・水晶体を傷つけ硝子体で止まっていました。異物を除去する際、硝子体、水晶体を取り除く手術をしました。現在、無水晶体状態で、虹彩が麻痺して散瞳した状態で、瞳孔がいびつな形になっています。虹彩の麻痺の治療は何かないのでしょうか？

A：虹彩の麻痺そのものを改善させるのは難しいです。瞳が広がったままですと、まぶしく感じたり、焦点が合いにくいので、その弊害を取り除くいくつかの方法があります。

虹彩付きのコンタクトレンズ（医療用）や、眼内レンズを入れる際に人工の虹彩付きのリングを水晶体嚢内に挿入し、それである程度眼内に入る光を絞るようにします。また虹彩を糸で縫って縮めて瞳を小さくする方法もあります。

Q：コンタクトレンズ使用中にゴミが入り、外した後も目の奥に異物感が続いています。ゴミはどのように取り出せばいいですか？

A：一番簡単な方法は点眼薬で洗い流す方法です。多めに点眼薬をさすと通常のゴミは洗い流されます。

ゴミによってはまぶたの裏に付着して洗い流されず、異物感が持続します。そのようなときは、早めに眼科受診をされたほうがいいと思います。また目にゴミが入っても、それが目の裏にいくことはありません。