コンタクトレンズ使用による発症が代表的
ドライアイは涙の分泌量が減ったり、量はあっても質が低下し潤す力が弱まって、眼表面が乾燥して視力低下をはじめさまざまな症状を引き起こす疾患です。
ドライアイの原因にはさまざまなものがありますが、代表的なものにコンタクトレンズの使用があります。
もしコンタクトレンズを使用していて、ドライアイがひどくなってきたと感じているのであれば、コンタクトレンズの種類を変更する、もしくは眼鏡にかえることをおすすめします。
また、乾燥を予防している粘膜の成分は、水道水で剥がれてしまうことがわかっています。水道水で目を洗うことは、やめたほうがいいでしょう。
自律神経の乱れや、もともとの涙の量が原因なことも
さらに、ドライアイの発症には、自律神経のバランス、目の周囲の湿度、もともとの涙の量、角膜の涙液保持力、マイボーム腺から分泌される脂の質や量など、個人の体質によるものの他、風が当たるなどの環境因子が関係しています。
こうしたもののバランスが崩れると、ドライアイが起こってきます。「最近、急に目の乾きを感じるようになった」と訴える患者さんには、もともと目が乾燥気味の人が多く、自覚症状がないままドライアイが進み、眼球に傷ができて痛みを生じ、はじめて気付くことが多いのです。
ドライアイは、涙液機能異常、眼表面障害、自覚症状の3つの項目で診断をします。重症の場合は診断が容易ですが、軽度のドライアイの場合、涙の量が日によって異なるため、診断がつかない場合があります。
ドライアイの治療で最も大切なのは、定期的に点眼薬を使用し、眼球の表面の水分を一定程度に保って、それ以上進行させないことです。ドライアイが進んで眼球に傷がつく前に受診したいものです。
[図表]ドライアイになりやすい生活要因