賃貸不動産の客付けで「一般募集」を行う場合の留意点

今回は、賃貸不動産の客付けで「一般募集」を行う場合の留意点を見ていきます。※本連載は、株式会社リーシングジャパン代表取締役・沖野元氏の著書『大家さんのための客付力』(週刊住宅新聞社)の中から一部を抜粋し、客付けを成功にさせるために必要不可欠な、大家の営業戦略を紹介します。

媒介を依頼したどの業者にも「公平」であるべき

さて一般媒介にしていて契約が決まった時に、媒介をしてもらっている他の不動産業者にいつそれを知らせるかは、大家にとって悩ましい問題かもしれません。申込時点で知らせたら、後でキャンセルになった場合に、他の申込みの機会をそれだけ逃してしまうことにもなりかねません。かと言って知らせなければ、トラブルになることもあるでしょう。他からも申込みが入った時に、実は2番手だったと知らされると、業者は当然のことながら怒ります。それによって大家さんが信頼をなくすかもしれません。

 

一般募集で重要なことは、媒介をお願いしたどの業者に対しても「公平」でなくてはならないということです。そもそも公平にしないのであれば、一般媒介をやめれば良いのです。中途半端に特定の業者のみひいきしていれば、それは必ず他の業者にもわかります。それを知った業者が、あなたの物件の営業に力を入れることはないでしょう。

遅くとも「審査通過後」は募集の中止を

先ほどの問題に戻ります。申込みしただけでは、物件の募集を止めないという大家さんも多いです。その場合は、当然申込みを入れた業者に対してその旨を伝えておかなければなりません。

 

しかし、遅くとも審査通過後は止めたほうが良いでしょう。その後契約までの間にキャンセルがあることもありますが(実は私が間に入った取引でもつい先日このようなことがありました)、それはしょうがないです。契約まで止めないという大家さんもいますが、審査を通してから契約までは通常ですと、1週間程度かかります。契約必要書類を取るためです。その1週間、他の業者にも内見を許すと、申込みが入る可能性があります。

 

大家はそのタイミングをどこで判断するかということですが、これは本書の第5章で詳しく説明をしますが、「申込書の内容の堅さ」で判断します。と書くとかなり抽象的になりますが、まずはそこで判断するしかありません。

 

その後そのお客さまで良いかどうかを判断することになりますが、私は入居面談をおすすめしていますので、面談をする場合は、その時点で最終判断をします。面談をしない場合は、入居申込書の内容と営業マンの話の内容で判断し、契約の流れを確認します。その後、他の業者に物件を止める連絡をすると良いでしょう。

 

先ほど書いたように、契約までの間にキャンセルの可能性がゼロではありません。それが嫌であれば、契約後速やかに連絡ということになります。

 

ところでこの決まった際の連絡をしない、または忘れてしまう大家さんがいますが、これは業者の信頼をなくすもとになりますので、気を付けてください。業者も「電物(でんぶつ)」といって、物件の有り無しの確認はするのですが、毎日するわけではありません。先に物件がどういう状態かがわかるのは大家なので、そのくらいの手間は惜しまず、業者への連絡をしましょう。これは、一般媒介をお願いしている業者に対するマナーだと心得てください。

株式会社リーシングジャパン 代表取締役

広島県出身。日本大学経済学部卒。教育産業、貿易業等に従事した後、大手不動産会社入社。その後、渋谷の不動産会社へ転職。平成21年、株式会社リーシングジャパン設立と同時に代表取締役に就任。賃貸・売買仲介、中古物件再生事業、管理を中心に、客付けに特化したリーシングコンサルタントとしても活動。また、一般財団法人日本不動産コミュニティ(J‐REC)の監修する不動産実務検定の人気講師として、これまでに多数の受講生を輩出。平成26年7月よりJ‐REC東京第2支部の支部長を務める。講演・執筆多数。

著者紹介

連載勝ち組大家になるための「客付力」の高め方

大家さんのための客付力

大家さんのための客付力

沖野 元

週刊住宅新聞社

本書では、今まであまり明かされることのなかった不動産賃貸の仕組みを、わかりやすく解説し、「大家検定」人気講師が17年間培ってきた満室にするノウハウを大公開しています。 今まで空室対策を行っても効果がなかなか出ない…

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