今回は、賃貸物件の客付けに役立つ「SNS」を使ったブランディングについて見ていきます。※本連載は、株式会社リーシングジャパン代表取締役・沖野元氏の著書『大家さんのための客付力』(週刊住宅新聞社)の中から一部を抜粋し、客付けを成功にさせるために必要不可欠な、大家の営業戦略を紹介します。

3000人超のFb上の友人が物件情報の拡散に貢献

ここでいう「ネット」とはSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)のことで、具体的にはツイッター、フェイスブック、ブログを指します。もうすでにこれらを使っている方も多いことでしょう。しかしここではただ使うだけではなく、大家業に活かしていくための活用術を紹介していきます。

 

①フェイスブック

 

前出の林さんも、大家としてのフェイスブック(以下Fb)活用の達人と言って良いでしょう。Fb上のお友だちだけでも3000人以上いらっしゃいます。林さんは大家として最近有名になりましたが、それでもこの数はすごいです。そしてお友だちの多くが、大家仲間、建築・不動産関係者なのです。

 

そうすると、林さんがFbで物件に空室が出たというと、一気に3000人以上に広まるのです。近隣の不動産会社の社員も林さんとFb友だちの方がいて、Fbでいち早く空室を知り、お客さまに紹介することができます。また、アパートに飾り付けをしたといっては、Fbに投稿されています。それを見た(私も含めて)Fb友だちからはたくさんの「いいね」がクリックされます。大家がFbをやることは大家自身のブランディングだけでなく、所有物件のブランディングにも役立つということです。Fb経由で内見希望が入ったりすることもあるそうです。

 

Fbの使い方でおすすめしないのは、ツイッターのように日常のつぶやきだけの投稿や、よくある食事だけの投稿です。これらは自己満足の投稿で、友だちをなくすだけです。

 

②ブログ

 

ブログはFbに比べて、たくさんのことを書くのに適しています。賃貸経営で起きた出来事を写真を交えながら、書いてみられると良いでしょう。日記のように毎日、さまざまなことを含めて書いていると、アクセスが上がっていきます。また、書いた後にFbやツイッターにリンクを貼って投稿するのもおすすめです。なお、利用するのは無料ブログで十分ですが、中でもアメーバブログがアクセスが高いので良いでしょう。

ツイッターのプロフィール欄はできる限りくわしく

③ツイッター

 

ツイッターは、日常のさまざまなことをつぶやくツールです。ツイッターは気軽なだけに、投稿には注意が必要です。大家として使うのであれば、ブログのリンクを貼ったり、賃貸経営に関するつぶやきを中心に投稿すると良いでしょう。重要なのはプロフィールです。実名、顔写真付きにすることによって、ブランディングに役立ちます。

 

自己紹介欄では、できるだけくわしく大家としての自己紹介をしてください。そうすると、同じく大家をやっている人や不動産業者のフォロワーが付いたりします。「フォロワー」とは、あなたのつぶやきを読むことができる人です。逆に自分がおもしろいと思う人をフォローすることもでき、その人のつぶやきがリアルタイムで読めるのです。

 

タレントなどのフォロワーが多いのもうなずけるでしょう。しかし大家であるあなたは、他の大家や不動産関係者をフォローすると良いでしょう。ツイッターはフォロワーの解除も自由にできるので、つまらないと思えば解除して、他の人をフォローすれば良いのです。このことは逆に、あなたがつまらない内容をつぶやくと解除されることがあるということです。分別のあるつぶやきをしないと炎上しかねませんので、くれぐれも気を付けてください。

 

これからは「どの大家さんから借りるか」という時代でもあることを理解していただきたいです。そういう意味ではSNSを上手に使って自分をブランディングするのは、強力な武器となります。そして、これらのSNSはどれも無料です。必要なのはあなたのやる気だけです。

大家さんのための客付力

大家さんのための客付力

沖野 元

週刊住宅新聞社

本書では、今まであまり明かされることのなかった不動産賃貸の仕組みを、わかりやすく解説し、「大家検定」人気講師が17年間培ってきた満室にするノウハウを大公開しています。 今まで空室対策を行っても効果がなかなか出ない…

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