今回は、客付けを成功させた営業マンへの謝礼の必要性について見ていきます。※本連載は、株式会社リーシングジャパン代表取締役・沖野元氏の著書『大家さんのための客付力』(週刊住宅新聞社)の中から一部を抜粋し、客付けを成功にさせるために必要不可欠な、大家の営業戦略を紹介します。

インセンティブとして謝礼を渡す大家もいる

広告料についてはすでにお話ししたとおりです。それにプラスして営業担当者に対して成約後に謝礼を渡す大家さんも増えています。謝礼については賛否両論あります。賄賂のようだという批判もありますし、某大手チェーン店などのように、大家さんからの謝礼の類を一切禁止しているところもあります。

 

私の見るところでは、謝礼を渡すような大家さんはよく勉強している方が多く、すでにあらゆる空室対策をした上で、さらに不動産営業マンの背中を押すインセンティブとして謝礼を渡しているようです。いわば販売促進の一環としてということです。私は現状では、そのようにして渡すのなら構わないのではないかという立場です。

 

謝礼には現金と商品券があります。この場合、現金よりも商品券をおすすめします。商品券なら金券ショップで購入できて、なおかつ領収書を発行してもらうことにより、経費で落とせます。

 

注意すべきは謝礼の渡し方で、決めてくれた営業担当者に直接渡すことです。それも店長の前や他の社員がいる前ではなく、本人を呼んでこっそりと渡すようにしてください。「今回は決めてくれてありがとうございました。また、今後ともよろしくお願いします」という感謝の言葉とともに渡すと良いでしょう。

「決めてくれたら謝礼を渡す」と事前に伝えると効果的

ちなみに謝礼の金額の相場ですが、どのくらいの価格帯の物件を決めてくれたかによって、次のようになります。

 

●~3万円ぐらいまでの風呂なし物件・・・5000円

●3万円~6万円ぐらいのワンルーム・・・1万円

●・6万円~12万円ぐらいのワンルーム

●1K・1DK……1万5000円~2万円

●12万円~15万円ぐらいの物件・・・2万円~3万5000円

 

以上ですが、これらはあくまでも目安として考えてください。その物件を決める上でどのような交渉があり、どのくらい営業担当者ががんばってくれたのかということも考慮に入れます。謝礼は現状では差別化の一環としては、強力な武器となりますので、できるだけ活用されると良いでしょう。なお、決めてくれたら謝礼を渡すことは、事前にその金額も明確にして営業担当者に伝えておいたほうが効果的です。

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