「三角保ち合い」上放れは「買い」のサイン
ここまで、2つの必勝パターンをご紹介しました。続いて、3つ目のパターンですが、これに関してはあまり説明はいらないかもしれません。なぜなら、最も見方が単純だからです。
まずは、上昇トレンドの銘柄をピックアップします。その中でも、その年で一番の高値(年初来高値)や、上場以来一番の高値を上回り、株価が上昇していくようなことがあったら、上昇トレンドが新たな段階に突入したと判断し、「買い」です。
例えば、一定幅上昇した銘柄が、しばらく高値圏でもみ合った後、高値を陽線で明確に上抜いてきたときは、「買い」です。値上がり率ランキングを毎日見ていれば、高値を抜きそうな銘柄というのは容易に見つかります。
高値更新の形として多いのは、「三角保ち合い」です。三角保ち合いとは、一定期間の高値と安値の値幅が、だんだん小さくなっていくパターンを指します。文字にするとわかりにくいですが、図を見ていただければわかるでしょう。
上昇トレンドの場合、高値水準は変わらないか、逆に少しずつ低くなっていき、安値水準は少しずつ切り上がっていきます。そのため、高値と高値を結んだ線と、低値と低値を結んだ線を引っ張っていくと、両者はいずれ交差し、三角形を描くことになります。
この三角形の上のラインを株価が突破(上放れ)すれば、高値を更新したということになるため、「買い」のサインとなるわけです。
あるいは、三角保ち合いで、もうすぐ高値を更新しそうという雰囲気がある場合、先回りで買っておく手もあります。実際に三角保ち合い上放れになると、買いが殺到して、思わぬ高値をつかんでしまうこともあるからです。
天井の壁は厚い。反落したら「損切り」を
なお、明確に高値を更新しても、わずかな上昇にとどまり、結局はダブルトップや三山のような形をつけて、反落してきてしまうこともよくあります。高値からの新展開を目指すのは容易なことではないので、天井の壁は厚くなっています。もし、見込みが外れたときは、素早く見切りをつけて「損切り」しましょう。
株式相場が好調なときは、当然大幅に上昇する株が増えてきます。筆者は、2014年以降の日本株に明るい見通しを持っているので、この「高値更新銘柄の新展開狙い」の必勝パターン、それに「暴騰銘柄の急落後の反発狙い」のパターンは、特に使えるシーンが多いと考えています。
「暴落銘柄の底値反発狙い」も儲かる必勝パターンなのですが、相場全体が上昇していると、暴落銘柄が減少するため、チャンスがあまりないかもしれません。