出来高急増も上昇要因のひとつ
今回は、「暴落銘柄の底値反発狙い」の実例を見ていきましょう。
☆UMNファーマ(マザーズ・4585)
UMNファーマは創薬ベンチャー企業で、バイオ関連銘柄の一つです。ズルズル下落を続けた後、三手大陰線が出現→反発という理想的なパターンとなりました。このときは、出来高も急増しています。出来高急増は、投資家に注目されている銘柄でなければありえないため、基本的には上昇要因です。
三手大陰線は、この場合わかりやすい形で出現していますが、明確な階段状の右肩下がりで現れないなど、ややわかりにくい場合もあります。くれぐれも見落とさないようにしてください。
このチャートも証明しているように、底打ちからきれいに上昇し出した場合は、大儲けのチャンスです。前日の安値を終値で割り込まない限り、保有し続けましょう。割り込んだら、翌日の寄り付きで利益確定です。
☆ウエストホールディングス(ジャスダック・1407)
太陽光発電の関連企業です。チャートは非常にわかりやすく、長期下落を続けていました。移動平均線を見ても、短期の線も長期の線も、すべて下落トレンドです。
この銘柄の場合、いったん途中で底打ちして、ローソク足の位置も移動平均線の上に移動しているのですが、またそこから反落しています。その後、ジリジリと下落を続け、再び25日移動平均線を下から上に突き抜けました。
ローソク足が移動平均線の上に移動するというのは、トレンド転換のシグナルの一つです。このままスッと上がっていくケースもありますが、またそこから二度、三度と底値を試しに行くこともよくあります。二度底を打って上がれば「ダブルボトム」からの上昇、三度底を打ってから上がれば「逆三山」からの上昇となります。
この場合は、ダブルボトムから25日移動平均線を上に抜いて上昇していったことが、底打ちのサインとなりました。つまり、移動平均線を上に抜いたタイミングが、一番の「買い」ポイントだったといえます。
移動平均線を見ていても底値で買うことはできませんが、底値から反発して間もないタイミングは押さえられます。また、底値で買った銘柄が本当に上昇トレンドに乗るかどうかも、移動平均線を上抜くかどうかで判断できるので、注目しておくとよいでしょう。
比較的よく見られる「三手大陰線」からの反発パターン
☆ドリコム(マザーズ・3793)
モバイル向けコンテンツやインターネット広告などを主軸に置く企業です。一時はかなり注目度が高かったものの、売り込まれて長く暴落する展開となっていました。
その後の反発は、三手大陰線の翌日からです。三空のほうが、三手大陰線よりも上昇トレンドに転じる可能性は高いですが、滅多に出現しません。それに比べると、三手大陰線からの反発パターンは比較的多くなっています。ドリコムも、典型的な三手大陰線からの反発で、底打ちを果たしています。