収益不動産として安定している住居系の物件
神山:収益不動産にはマンション・アパートなどの住居系以外に、オフィス、テナントビルや駐車場、倉庫などいろいろ種類があります。副業としてはじめやすく安定しているのは住居系の収益不動産です。
住宅は、空いても割と次の入居者が決まるのは早いです。これが店舗や事務所になると景気や場所にも左右されやすくなります。
駅から遠くても飲食店を出して流行ったりするケースはあるじゃないですか。駅から遠いけど、いつも満席の人気店があったりしますが、そこの主人が病気で辞めて、半年もテナントが入らないことがあります。そのような不安定さはあります。たまたま入っていたが、1回退去されたら次が決まらない場合があります。
ヨシト:それは困りますね。
神山:しかし、住宅ではそのようなことはありません。たとえ駅から遠くても、それなりに需要はあります。ましてや駅から徒歩圏であれば、店舗や事務所のように空くようなことはありません。
銀行も住居系でなければ貸してくれない傾向があります。住宅であれば家賃の見方のポイントが非常に高いです。家賃10万円の店舗であれば、入っていても半分でしか見ないのですが、住宅ならば家賃10万円のところ、8万円で見るなど家賃の評価が堅いのです。
そうなると、融資も受けやすくなります。店舗ビルだと1億円の融資を受けたくても6000万円しか出ないケースが多くあります。その点、住宅は借りやすいです。やはり住宅は銀行から見ても安定感があるのと、管理会社も借り上げをしてくれるからです。
ジュン:どんな物件かで融資が変わってくるのですね。
融資年数にも関わってくる「物件の種類」
神山:物件の構造には木造、S造(鉄骨造)、RC造(鉄筋コンクリート造)。もう一つ上にいくとSRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)があります。
ジュン:では普通のアパートやマンションに投資するということですか?
神山:その通りです。木造とは、普通によくあるアパートのことです。鉄骨が軽量鉄骨だと住宅メーカー系が多いです。重量鉄骨ではALCというコンクリートのパネルが入ります。ALCコンクリートは、木造とRCのちょうど中間です。木造に近いのが軽量鉄骨です。そして鉄筋コンクリートに近いのが鉄骨ALC造です。目安としては軽量鉄骨までがアパートの範疇ですが、最近は3階建てもあります。小ぶりですとアパートですし、鉄骨のマンションもたくさんあります。
鉄筋コンクリートというとタイル張りだったり、普通にマンションになってくると思います。とはいえ、鉄骨でも、鉄骨にALCのコンクリートを張って、その上から接着剤でタイルを張りますから、RCと全然区別がつきません。ただプロが目地とかを見ると、ちょうどALCの単位で張ってあるので構造はすぐわかります。
鉄骨鉄筋がSRCで、鉄骨が入っている鉄筋コンクリートです。ある程度高層になってきますと構造的に鉄骨鉄筋にしなければならないケースが多いです。建築コストも一般的に高いです。
ジュン:いろいろあるのですね。
神山:結局のところ投資に関わってくるのは、構造によって融資の年数が変わってくるということです。それは金融機関によっても変わりますので、最新情報を知っておかなくてはいけません。
タカ:どうやって金融機関の情報を知ればいいですか?
神山:収益不動産に強い不動産会社では、金融機関の情報にも強いものです。