放置マンションが辿る「資産価値の急落」
マンションの資産価値を考える際、多くの人が重視するのは立地、築年数、駅からの距離、間取りなどです。しかし、長く住み続けるうえで見落としてはいけないのが「管理の質」です。
〇共用部分の清掃が行き届いているか。
〇設備の不具合が適切に修繕されているか。
〇居住者からの相談や苦情が放置されていないか。
こうした日々の管理状況は、住み心地だけでなく、将来の売却時の評価にも影響する可能性があります。もちろん、管理人の交代が多いことだけで資産価値が下がるわけではありません。
しかし、管理体制の不備が長期間続き、建物や設備の維持管理にまで影響がおよべば、問題は深刻です。木村さん夫婦はペアローンを組んでおり、購入からまだ5年しか経っていません。仮にマンションへの不満が大きくなったとしても、住宅ローンの残債や売却費用、子どもの教育環境などを考えると、簡単に住み替えられるわけではないでしょう。
「新築だから安心」「大手の管理会社だから大丈夫」そうしたイメージだけで購入を決断するのは、注意が必要なのです。
「買って終わり」の住まいは衰退する…6,000万円の資産を守るには?
マンションの管理品質を維持するには、管理会社任せにせず、管理組合が運営状況を確認することが重要です。管理人の頻繁な交代や居住者からの苦情への対応状況を把握し、必要に応じてフロント担当者の変更や管理体制の改善を求めることも大切です。今回の出来事をきっかけに、木村さんも管理組合の運営に関心を持つようになりました。
「6,000万円も払って買った家だからこそ、自分たちでも守っていかないといけないんですね」
居住者一人ひとりが管理組合の活動に関心を持つことは、管理会社への適切なチェック機能を高め、マンション全体の管理品質の向上につながります。
マンションは購入して終わりではありません。築年数が経過するほど管理の質が問われ、将来の資産価値にも影響します。大切な住まいと資産価値を守るためには、管理会社任せにせず、居住者自身がマンション管理に関心を持ち、よりよい住環境をつくっていくことが重要なのです。
森 逸行
ファイナンシャルトレーナーFP事務所
代表
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