6,000万円の新築マンション、購入の決め手
東京都郊外に暮らす会社員の木村さん(45歳)。妻(42歳)も働いており、6歳と3歳の子どもを育てる4人家族です。5年前、木村さん夫婦は6,000万円の新築分譲マンションを購入しました。夫婦それぞれが住宅ローンを組む「ペアローン」を利用し、念願のマイホームを手に入れたのです。
購入の決め手は、駅からのアクセスのよさと充実した共用施設でした。
「ここなら子どもたちが大きくなっても、安心して暮らせそうだね」
夫婦はそう話し合い、長く住み続けるつもりで購入を決断。入居当初は管理人の対応も丁寧で、共用施設の利用方法や駐車場のルールなど、困ったことがあれば管理室で相談できました。
ところが、入居から数年が経過すると、木村さん夫婦はマンションの管理体制に違和感を覚えるようになります。
「また管理人さんが変わった?」繰り返される担当者の交代
最初に気になったのは、管理人の頻繁な交代でした。入居当初の管理人が退職してから、新しい管理人が着任しても、しばらくするとまた別の人に交代――。その繰り返しです。
ある日、木村さんが駐車場の利用について確認したところ、管理人から意外な言葉が返ってきました。
「すみません。私もまだ来たばかりなので、詳しいことはわからないんです」
別の日、妻が共用施設の予約方法について質問しても、同じような回答です。
「管理会社に確認していただけますか?」
木村さんは疑問を感じずにはいられません。
「管理人さんに聞いてもわからないなら、管理室ってなんのためにあるんだろう。最低なマンションだな……」
もちろん、新しく着任した管理人がすべてのルールを把握するまでには時間がかかるでしょう。しかし、問題は管理人が交代するたびに、同じようなことが繰り返されていたことでした。居住者にとって管理人は、日常生活で最も身近なマンション管理の窓口です。その管理人が頻繁に交代し、業務の引き継ぎも十分に行われていなければ、居住者の不満が募るのも無理はありません。
