事業承継に向けて今からできる3つの対策
評価制度の見直しが進むなか、経営者は改正内容の確定を待つだけでなく、現行制度の下で自社の状況を把握しておくことが重要です。
第一に、自社株の評価額を確認することです。 現行ルールに基づく評価額を算出し、評価方法の変更によってどの程度影響を受ける可能性があるのか、税理士などの専門家と確認しておきましょう。
第二に、事業承継税制の活用を検討することです。 法人版事業承継税制の特例措置には、計画の提出期限や贈与・相続の適用期限が設けられています。特例措置の利用を検討している場合は、それぞれの期限と要件を確認し、早めに準備を進める必要があります。
第三に、納税資金を確保することです。 自社株の評価額が上昇した場合、相続税の負担が増える可能性があります。役員退職金や自己株式の取得なども選択肢として検討しつつ、会社の資金繰りや財務への影響を踏まえた対策が求められます。
節税だけでなく、円滑な事業承継を見据える
自社株評価の見直しは、中小企業の事業承継に大きな影響を及ぼす可能性があります。ただし、制度改正の内容や適用時期は、今後の検討や税制改正の動向を確認する必要があります。
経営者に求められるのは、未確定の情報に過度に反応することではなく、自社株の評価額や納税資金、後継者への株式移転の方法を早めに把握しておくことです。
制度が変わってから慌てないためにも、現行制度を前提とした事業承継計画を点検し、将来の変更にも対応できる準備を進めておくことが重要です。
岸田 康雄
公認会計士/税理士/行政書士/宅地建物取引士/中小企業診断士/1級ファイナンシャル・プランニング技能士/国際公認投資アナリスト(日本証券アナリスト協会認定)
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