夢のマイホーム、工期の遅れで融資に間に合わない?
夢の注文住宅を購入したFさんは、思わぬ事態に直面していました。職人不足や世界情勢に伴う資材搬入の遅れに加え、Fさん自身のこだわりも随所に詰まった住宅だったため、工期が想定以上にかかってしまったのです。
その結果、⾦融機関の融資実⾏⽇(決済⽇)までに、建物のすべての⼯事が終わらないという状況に陥ってしまいます。引渡予定⽇までにはギリギリ⼯事が終わる⾒込みですが、「融資を受けるには、融資⽇までに建物の表題登記が完了していなければならない」と知ったFさん。「このままでは融資が実⾏されないのではないか……」と焦り、筆者の事務所に問い合わせをしたとのこと。
結論からお伝えすると、建物の表題登記は、必ずしも内外装すべての工事が100%完了している必要はありません。法律上の「登記要件」さえ満たしていれば、工事の途中であっても登記を完了させることが可能です。その説明を聞いて胸を撫で下ろしたFさんのため、さっそく表題登記の申請に向けた現地調査が進められました。
融資の実⾏に登記が必要な理由
⾦融機関から住宅ローンなどの融資を受ける際、対象となる不動産に「抵当権(担保)」を設定するのが⼀般的です。
この抵当権を登記するためには、前提としてその建物の登記記録が存在している、つまり建物の表題登記が済んでいなければなりません。まだ登記されていない「未登記の建物」には、権利に関する登記(抵当権設定など)ができないからです。
そのため新築の場合は、融資実⾏⽇までに「建物表題登記」を完了させておく必要があります。工事のスケジュールを組む際も、引き渡し日だけでなく、融資の実行時期に合わせて表題登記が完了できる進捗状況にあるかを意識して進めていくことが大切です。
