(※写真はイメージです/PIXTA)

現役時代には何気なく買っていた食品も、収入が年金中心になれば、その値上がりを重く感じることがあります。特に食費は毎日の生活から切り離しにくい支出です。大きなぜいたくを望んでいるわけではなくても、「以前と同じものを買う」ことが難しくなるケースもあります。

家計簿をつけて考え直した「削りたいもの」

修一さんは一度きちんと支出を確認しようと、3ヵ月ほど家計簿をつけました。すると、意外なことに気づきます。

 

外食や刺身だけを減らしても、家計全体への効果はそれほど大きくありませんでした。

 

一方、ほとんど使っていない有料サービスや、何となく契約を続けていた通信関係のオプションなど、小さな固定費がいくつか残っています。

 

「食べるものばかり我慢していたけど、先にこっちを見ればよかったなと思いました」

 

不要な契約を整理し、外食についても「行かない」のではなく、月2回程度は予算に入れることにしました。

 

刺身も同じです。毎週必ず買うわけではありませんが、食べたい日には買います。

 

「値上がりしているもの全部を昔と同じように買うのは無理ですよ。でも、何でも我慢する生活を何年続けるんだろう、とは思ったんです」

 

内閣府『令和6年度 高齢者の経済生活に関する調査』では、今後優先的にお金を使いたいものとして「食費」を挙げた人は43.2%で、「自分や配偶者あるいはパートナーの医療・介護の費用」の47.5%に次ぐ割合でした。一方、「食費を節約したい」と答えた人も37.8%に上ります。

 

同調査の分析でも、経済的に厳しい層では「食費」「趣味やレジャー」「友人等との交際費」などで節約志向が強いことが示されています。

 

特に収入が年金中心になれば、支出を見直さざるを得ない場面もあるでしょう。ただし、削りやすいものから漫然と削ることが、必ずしも自分に合った家計管理とは限りません。

 

固定費を含めて家計全体を確認し、何を減らし、何にはお金を使いたいのかを決める。限られた収入のなかでも、生活の楽しみをすべて手放さずに済む方法を考えることが重要です。

 

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