「一度は都会に住んでみたかった」…〈年金月13万円〉両親の死をきっかけに住み慣れた家を売却・東京へ移住した60代男性。3年後に語った「意外な本音」

「一度は都会に住んでみたかった」…〈年金月13万円〉両親の死をきっかけに住み慣れた家を売却・東京へ移住した60代男性。3年後に語った「意外な本音」
(※写真はイメージです/PIXTA)

「老後は住み慣れた地方で、のんびり暮らす」。そんなイメージとは反対に、両親を亡くし定年退職を迎えた男性は、実家を売却して東京へ移住しました。年金月13万円、東京では知り合いもほとんどいない。それでも、一人暮らしの老後を過ごす場所として東京を選んだ理由とは?

友達はいない、でも孤独感は薄くなった

65歳で実家を売却し、東京に来て3年ほど。商店街や飲み屋でたまに話す人はいますが、友達と呼べるほどの人はいません。それなのに、田舎にいたころより孤独を感じなくなったといいます。

 

「東京でも家に帰れば一人。でも外に出れば、いろんな人がいます。『人が冷たい』というのも、それほど気になりませんね。少し足をのばせば山や海もありますしね」

 

さらに、年齢を重ねた先のことを考えても、今の暮らしに安心感があります。車がなくても生活できることも、メリットだと感じています。

 

「今は元気ですけど、10年後、15年後を考えたら、病院がたくさんある場所のほうが安心ですよね。失敗したら、また地元に戻ろうかと思っていましたが、今のところは『ずっと東京で』という気持ちです」

 

そう話す斎木さんは、地元に残してきた両親の墓についても、「墓じまい」を考え始めているといいます。

単身者増加…「老後どこに住むか」という問題

内閣府の「令和8年版高齢社会白書」によると、2020年時点で65歳以上の男性の15.0%、女性の22.1%が一人暮らし。今後も増加し、65歳以上の一人暮らしはさらに身近になると見込まれています。

 

高齢期の移住というと、「都会の狭い家から抜け出し、田舎でゆったり」というイメージを持ちがちです。しかし、都会のように一人でも楽しめる場所が多かったり、人の気配が身近にあったりすること自体に魅力を感じる人もいます。

 

「老後は田舎でのんびり」が、誰にとっても正解とは限りません。大切なのは、家賃や家の広さだけではなく、一人になったあと、そこでどんな毎日を送りたいのか。親と暮らしていたときには考えもしなかった「老後の住む場所」を、斎木さんは65歳で自分自身のために選び直したのです。

 

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