税理士報酬の安さに騙されるな
最近は相続税申告を10万円、20万円といった格安で請け負う税理士事務所も増えています。確かに不動産をほとんど持たない方なら、こうした格安事務所でも問題ないかもしれません。しかし、不動産を複数持っている方、特に地主の方などは要注意です。
先ほどもお話ししましたが、不動産の評価方法によって相続税額が1000万円単位で変わる可能性があるからです。税理士報酬を100万円節約したつもりが、逆に相続税を500万円多く払うことになってしまっては、本末転倒ですよね。
では、相続に強い税理士を見つけるためには、どうすればいいでしょう? いくつかのポイントがあります。
1.年間の相続税申告件数が多い
税理士事務所のホームページに、相続税の事例が豊富に掲載されていることを確認しましょう。事例数が100件以上であることが目安です。相続税還付の実績があることなどもチェックすべきです。
2.不動産評価の実績を確認
「不動産評価に強い」「評価減の実績多数」といった記載があるかチェックしましょう。具体的な節税事例が紹介されていれば、さらに信頼できます。
3.相続税還付の実績
皮肉な話ですが、「相続税還付業務」を手がけている税理士事務所は、間違いなく相続のプロです。ほかの税理士の申告ミスを見つけ出せるだけの知識と経験があるということだからです。
4.葬儀社からの紹介
実は、最近多いのは、「葬儀社からの紹介」です。葬儀が終わった後に「相続手続きはいかがですか?」と声をかけられることがあります。
葬儀社が士業事務所と提携している場合も多いです。そこが相続手続きをパッケージで行い、必要に応じて税理士や司法書士、不動産会社も紹介してくれます。
ただし、この場合はあくまでも紹介ビジネスの一環なので、必ずしも最適な専門家を紹介してくれるとは限りません。信頼できる専門家かどうかは、自分でもしっかり確認することが大切です。
高い報酬でも結果的にお得?
相続専門の税理士は、確かに報酬がやや高めなことが多いです。一般的な税理士の1.5〜2倍程度かかることも。しかし、適切な評価によって数百万円、場合によっては数千万円の節税ができることを考えれば、決して高い投資ではありません。
相続という、人生で一度か二度の重要な手続きだからこそ、その道のプロに任せるべきなのです。
まずは現状を把握することから
もしすでに相続が発生している場合は、セカンドオピニオンを求めることをおすすめします。ほかの税理士に申告書を見てもらい、「本当にこの評価額で適正か?」を確認してもらうのです。
まだ相続が発生していない場合は、今のうちから信頼できる税理士を見つけておきましょう。相続が起きてから慌てて探すよりも、時間をかけて選んだほうがいい結果につながります。
高橋 大樹
不動産相続アーキテクツ株式会社
代表取締役・宅地建物取引士・一級建築士
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