事例:「お金を払うなら引き取ります」…相続した実家の価値
関東近郊の山間部にある実家を相続したBさん。両親が亡くなった後、実家にはもう誰も住まないので、売却することにしました。
「まあ、田舎だから安いとは思うけど、多少のお金にはなるはず」
そんな軽い気持ちで、さっそく複数の不動産会社に査定を依頼することに。ところが……査定結果を聞いたBさんは耳を疑いました。
「この土地は売り物にはなりませんね。お金を払っていただければ引き取ります」
え? 売るどころか、こちらがお金を払う? そんなことってあるの? 思い出の詰まった実家がまさかの「ゼロ円物件」だなんて。青天の霹靂でした。
しかも、2024年から相続登記が義務化されたため、嫌でも名義変更をしなければなりません。Bさんには住んでいない空き家の固定資産税を払い続ける義務が生じてしまったのです。
家をそのまま放置しておくわけにもいきません。建物が古くなって倒壊の危険があれば、近隣への損害賠償責任も発生します。台風で瓦が飛んで隣家を傷つけたり、通行人に当たったりしたら、所有者として責任を問われることになります。
毎年の固定資産税の通知を見るたびに、「ああ、実家、どうしよう……」と胸が締め付けられ、台風のニュースが流れるたびに「瓦が飛んで近所に損害を与えないか」と不安を覚えるように。
「どうしたらいいのだろう……」
Bさんは頭を抱えるばかりです。
相続対策のポイント
この場合、親が健在のうちに不動産会社に相談し、実家の「正確な価値」を査定しておけば対策が取れたかもしれません。
こういったケースは郊外や地方の物件、昭和時代に開発された土地に多く見られるので、注意が必要です。

