「もし私が倒れたら…」妻の入院で81歳夫が直面した〈おふたりさま終活〉の恐怖
タカシさん(仮名・81歳)は、妻のユミコさん(仮名・72歳)が病気で入院した際、保証人になりました。二人には子どもがいません。いとこはいますが同年代なので、いざというときに頼れる家族はいないと感じていました。
幸いユミコさんの経過は良好でしたが、タカシさんの心には不安が残りました。
「今回は保証人になれたけど、もし私自身が倒れたら……。誰が妻を、そして私を支えてくれるのか……」
タカシさんは80代という自身の年齢を改めて突きつけられ、自分たちが“いざというときに頼る相手のいないおふたりさま”であるという現実に青ざめました。
「いつ病気をするかわからない」と、ユミコさんの入院をきっかけに、タカシさんは自身の健康にも目を向けました。
そして夫婦で相談し、高齢者等終身サポート事業者(身元保証会社)への依頼を決めました。インターネットで調べ、複数の会社の担当者と面談。担当者から料金・サービス内容について明確な回答があったこと、運営母体も安定した会社であったこと等から、夫婦で終身サポートの契約を結びました。
この事例が示すのは、「配偶者の入院を支えられたとしても、その役割を将来ずっと担えるとは限らない」という課題です。
65歳以上の3割超が「夫婦のみ」…配偶者が倒れた日に備えるべきこと
厚生労働省の『2025年国民生活基礎調査』によると、65歳以上の人がいる世帯は2,761万4,000世帯。そのうち夫婦のみの世帯は882万8,000世帯で32.0%、単独世帯は933万5,000世帯で33.8%を占めます。
この夫婦のみの世帯には、別居する子どもがいる世帯も含まれますので、数字をそのまま「頼れる家族がいない夫婦の数」と読むことはできません。
それでも、同居する配偶者以外に誰が支援できるかを考えることは、多くの家庭に共通する備えです。おふたりさまの終活では、一人になったあとの準備に加え、二人とも生きている間に支え合えなくなる場面も考えます。
どちらかが入院する、支える側も体調を崩す、二人とも外出が難しくなる。こうしたとき、家の中で分担していた家事や生活に必要な作業を誰が支えるのでしょうか。
