今回は、「圧縮記帳」とは何かを説明します。※本連載は、福井泰代氏が代表取締役を務める「株式会社ナビット」が運営するWEBサイト、「助成金なう」のブログから一部を抜粋し、助成金・補助金に関する疑問や、専門用語をQ&A方式でわかりやすく紹介いたします。

補助金を使って固定資産を購入した場合に利用できる

圧縮記帳とは、補助金を使って設備などの固定資産を購入した場合、補助金分の課税を繰り延べる税法上の特例のことです。

 

例えば、補助金で1000万円の機械設備(定額法で5年償却とする)を購入したとします。補助金分の1000万円が雑収入として営業外収益に計上された場合、実効税率40%とすると、400万円の税金が掛かります。

 

これでは実質600万円の補助金となってしまいます。

 

しかし、圧縮記帳で固定資産圧縮損1000万円を計上することで補助金と差引ゼロとなり、税金はかかりません。

税金の繰り延べ効果とはどのようなものか?

ただし、本来だったら減価償却費200万円を5年間に渡り費用計上できるはずが、圧縮記帳によってできません。この分の税金を計算すると、200万円×40%=80万円の5年分、すなわち400万円の税金が掛かったのと同じ事になります。

 

これが、税金の繰り延べ効果というものです。

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