事業用アパート投資の特性を知る
私は、現在15棟のアパートを保有していますが、金融資産は時価で12億円(残債は5.5億円)、ネット利回り(手数料を差し引いた実現利回り)はどれも13%の水準にあり、入居率95%で年間1億円(ローン支払年額5千万円)の家賃売上があります。
アパートの時価評価額は10億円以上あり、生命保険も同額加入しています。
最初のアパート購入は冒険でしたが、購入価格と売却価格の差が多少発生したとしても、利回りが高ければ十分な経営水準を維持しながら不労所得として実益をあげられるのだと考えました。
アパートを取得する際、一般的に、「入居しなかったらどうしよう、値下がりしたらどうしよう、家よりも高いものを購入するのはどうしよう」などと考えてしまう方も多いかもしれませんが、居住用と事業用は全く別のものです。
私が購入する際にチェックする点は、
①利回りが高いかどうか
②土地と建物の価格が市場価格以下で割安であるかどうか
③住宅街で4m以上の道路があり入居者がつきやすいかどうか
の3つです。
利回りを追求すると、都心では、なかなか10%以上の物件を見出すことは難しいです。
郊外の住宅街で都心へ60分以内でいける駅が最寄りで、工業団地や大学のあるエリアを探すのがよいです。ただし入居者の募集不動産会社のない地域は避けます。
生命保険の代わりに賃貸用のマンションを購入すべき!?
私が保有する物件のほとんどは千葉市及び郊外の物件ですが、神奈川県茅ケ崎市や茨城県鹿島市のものもありました。それらは最低家賃のため買値以上の価値があり、換金リスクは小さく、収益率は安定しています。また売却価格は10年保有しても300〜500万円高く売ることができました。
アパート購入のもう1つのメリットには、物件購入と同時に必然的に加入する生命保険があります。もしあなたが、生命保険会社に毎月3万円以上の掛け金を支払っているとすれば、それは1千万円を35年の住宅ローンで借りて、団体信用生命保険に加入した場合の保険料を含めた月額返済額と同じなので、生命保険の代わりに賃貸用のマンションを購入すべきでしょう。
生命保険会社の掛け金は、20年も、30年も払い続けるものですが、満期まで返戻金はほとんどなく、月々3万円だと終身保険も死亡時に得る保険金も1千~3千万円程度と思います。アパートを購入した場合、団体信用生命保険は、ローンの金利に組みこまれています。
しかも、サラリーマンがアパートローンを組んだ場合、金利は団体信用生命保険つきで2%代と低金利であることが多いのです。
万一の場合、アパートのローンは団体信用生命保険によって全額完済された上で、その後、アパートの家賃収入が全額遺族に入ることになります。
また、団体生命保険に加入できない時もありますが、その場合は逓減(ていげん)定期保険という返済残高に応じて保険金額が同額に減少してゆく、団体生命保険と同じ機能の保険に加入します。
この掛金は、3千万円のケースで35歳なら20年満期で月々4000円ほど(ソニー生命)、また、保険金額が満期まで固定の定期保険(オリックスブリッジ)でも毎月6500円です。
[図表]