主要な食品メーカー195社の家庭用を中心とした食品値上げ、2026年1~11月の累計で1万8,347品目が予定
7月31日帝国データバンクが発表した「食品主要195社」価格改定動向調査によると、主要な食品メーカー195社における家庭用を中心とした食品値上げは、2026年1~11月の累計で1万8,347品目が予定されています。
調査を開始した2022年以降、5年連続で年間1万品目超です。中東情勢の悪化による原油・ナフサ高が、トレーやフィルムの資材価格や原材料高、物流コストなどに波及し、値上げ品目数を大幅に押し上げているということです。毎月末発表されるこの調査は消費者の物価上昇見通しを高める要因になっていると思われます。
2024-26年の食品値上げ(7月31日午前9時時点)品目数/月別 ※調査対象は食品上場105社に非上場食品90社を含めた主要195社
(注)調査時点の食品195社の2022-23-24年価格改定計画、実施済みを含む。品目数は再値上げなど重複を含む。
(出所)帝国データバンク
7月全国消費者物価指数・生鮮食品を除く総合の前年同月比、上昇率は2ヵ月連続で拡大も、7ヵ月連続+1%台に
2025年基準で最初の発表になった7月全国消費者物価指数・総合の前年同月比は+1.9%と6月の+1.6%から0.3ポイント上昇、上昇率は2ヵ月連続で拡大しました。それでも7ヵ月連続+1%台の上昇率にとどまりました。また、7月全国消費者物価指数・生鮮食品を除く総合の前年同月比は+1.8%と、6月の+1.6%から0.2ポイント上昇しました。こちらも上昇率は2ヵ月連続で拡大しても、7ヵ月連続+1%台になりました。
7月の消費者物価指数では、食料品の上昇傾向は続いていて、食料全体は前年同月比+3.5%上昇になりました。大幅な円安や中東情勢の影響で、漁船で使う燃料価格などが上昇し、まぐろが前年同月比+20.4%上昇したほか、ポテトチップスが6月の価格改定を受けて前年同月比+13.3%上昇しました。海外で抹茶の人気が高まった影響で、国内で品薄となっている緑茶は前年同月比+29.2%上昇しました。
一方、米は、25年産米の在庫が積み上がるなか、前年同月比▲11.6%低下し、下落幅としては05年8月▲12.5%以来、20年11ヵ月ぶりの下げ幅となりました。
中東情勢悪化による原油価格高騰が影響し、住居の外壁塗装費は前年同月比+7.8%の上昇、台所用洗剤は+5.3%の上昇になりました。
8月のESPフォーキャスト調査、消費者物価指数・生鮮食品を除く総合の予測平均値は、年度も四半期も、前年比+3%台には乗らず
8月のESPフォーキャスト調査では、消費者物価指数・生鮮食品を除く総合の予測平均値は2026年度前年度比+2.23%、2027年度前年度比+2.37%になりました。2027年度消費者物価(生鮮食品除く総合)(「食料品消費税時限的減税」の影響含む)前年度比の予測平均値は+1.00%です。
四半期ごとにみると、消費者物価指数・生鮮食品除く総合の前年同期比・予測平均値は7月調査に比べ2026年10~12月期以降の四半期でやや上昇率が高まりました。10~12月期は7月調査+2.49%から8月調査は+2.50%へと僅かに高まりました。その後は、2027年1~3月期の+2.98%まで上昇を続けますが、4~6月期から伸びは鈍化し、2028年1~3月期には+2.06%に鈍化する見込みです。
「食料品消費税時限的減税」の影響含む消費者物価(生鮮食品除く総合)前年同期比を選択するフォーキャスターが8月は7月から増えました。予測平均値では2027年4~6月期には+1.38%で「食料品消費税時限的減税」の影響含まない予測の平均値+2.71%から1.33ポイント低い予測値です。2028年1~3月期には含む予測平均値は+0.65%で、含まない予測の平均値+2.06%から1.41ポイント低い予測値です。
※なお、本投稿は情報提供を目的としており、金融取引などを提案するものではありません。
宅森 昭吉(景気探検家・エコノミスト)
三井銀行で東京支店勤務後エコノミスト業務。さくら証券発足時にチーフエコノミスト。さくら投信投資顧問、三井住友アセットマネジメント、三井住友DSアセットマネジメントでもチーフエコノミスト。23年4月からフリー。景気探検家として活動。現在、ESPフォーキャスト調査委員会委員等。
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