(※写真はイメージです/PIXTA)

音楽家の活躍の場を広げる仕組みは、地方創生や新たな価値としての地域協奏をもたらす可能性があります。加藤美香氏による書籍『幸福感をチューニングする音楽演奏 well-beingの次に来るwell-tuning』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋・再編集し、音楽演奏が「感情共有」というコミュニケーション力を高め、人々の幸福感をチューニング(調整・調和)して、ビジネスや地域社会に経済的利益をもたらす資産となり得る道筋を提示。具体例として、淡路島「音楽島 Music Island」でのフィールド・リサーチを通じて、音楽家の支援と地域創生を結ぶ新たなビジネスモデルを解説します。

音楽家のダブルキャリアを支援する「音楽島 Music Island」

エンタテインメント・ビジネスとしての音楽の可能性を詳しく把握するために、音楽をビジネスとして実践している「現場」にフィールド・リサーチを行った。そこから得られた、音楽エンタテインメント・ビジネスとしての音楽と観光の共通価値、音楽が創る地域文化、さらには伝統文化との共創における音楽ビジネスならではの専門的知見を、今後のビジネスの在り方としてナビゲートする。

 

フィールド・リサーチの対象としたのは、パソナグループが運営する「音楽島 Music Island」プロジェクトである。2020年(令和2年)7月から関西圏のリゾート地としても名高い淡路島・西海岸を中心として、音楽を通じた地方創生プロジェクトが開始された。

 

2019年12月に新型コロナウイルス感染症の発生が確認されて以降、世界中に感染が拡大していた。

 

国内では、2020年4月に1回目の緊急事態宣言が出され、新型コロナウイルス感染症拡大の予防対策による外出行動の抑制や3密(密閉・密集・密接)を回避する行動が奨励され、経済活動に大きな制約が生じた(総務省ウェブサイト)。イベント会場の閉鎖、コンサートや舞台公演の中止が相次いだ。そのため、多くの音楽家が十分な音楽活動ができない状況が続き、生活に窮する状況に直面していた。

 

パソナグループは、これらの状況を支援するために、このプロジェクトを始動させた。音楽家が働きながら安心して音楽活動に取り組める環境を提供すると共に、地域の賑わい創出を目指した。音楽家に向けて淡路島の自然溢れる環境に集い、コミュニティでの活動を通じて地域に貢献する新しい生き方、新しい働き方を提案している。

 

全国各地から夢と志を持つ音楽家が、淡路島に集い、お互いに協奏、協働しながら、音楽とオフィス業務などのダブルキャリアを実践している。島内では、ピアニストやヴァイオリニスト、作曲家など、およそ50名の音楽家メンバー〔2024/12時点〕が活躍している。

 

音楽家は、パソナグループが展開する各施設での音楽活動や施設運営業務を行うほか、メンバー同士のコラボレーションを通じて、様々なコンサートや音楽イベントの企画制作を担っている。音楽島では、新卒・既卒を含め音楽家の採用を行っている(音楽島ウェブサイト)。

 

 

次ページハローキティの世界観と確かな音楽演奏を存分に体験できる「HELLO KITTY SHOW BOX」

※本連載は、加藤美香氏による書籍『幸福感をチューニングする音楽演奏 well-beingの次に来るwell-tuning』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋・再編集したものです。

幸福感をチューニングする音楽演奏 well-beingの次に来るwell-tuning

幸福感をチューニングする音楽演奏 well-beingの次に来るwell-tuning

加藤 美香

幻冬舎メディアコンサルティング

音楽の可能性は無限大! ジャンルを超えて、音楽が人や社会を導く力とはーー。 音大・MBA出身の著者が、実例とデータをもとにやさしくひもとく1冊。 漫画家・ちばてつや氏、鳥類学者・上田恵介氏、推薦!! 【目次】…

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録