(※写真はイメージです/PIXTA)

共働き家庭にとって、学校の長期休暇中に子どもの居場所を確保することは大きな課題です。祖父母に助けを求める家庭もありますが、数週間にわたって食事や送迎、預かりを任せれば、受け入れる側の体力や家計にも負担がかかります。家族であっても、無理のない範囲を話し合うことが必要です。

「全部は引き受けられない」夫婦が初めて伝えた夏休みの条件

正夫さんは、予定表を見て妻に言いました。

 

「今年もこれを全部やるのか? 俺たちにも予定があるだろう」

 

夫婦は8月に3泊4日の旅行を予約していました。恵子さんにも友人との予定があり、正夫さんは週2回、趣味の集まりへ参加しています。ところが娘の予定表では、その日にも孫を預けることになっていました。

 

恵子さんが旅行について伝えると、美咲さんからは「その週だけでも予定をずらせない?」と返信がありました。そこで、夫婦は娘夫婦と話し合うことにしました。

 

「今年は全部できないよ。週に2日なら預かれるけど、それ以上は別の方法を考えてほしい」

 

美咲さんは戸惑いました。

 

「急に言われても、仕事は休めないよ。去年はやってくれたでしょう?」

 

「去年やったから、今年もできるとは限らないの。私たちも年を取っているし、朝から晩まで毎日はきついよ」

 

恵子さんが負担に感じていたことを、美咲さんは初めて知ったといいます。食費や外出費についても、これほど夫婦が負担しているとは把握していませんでした。

 

話し合いの結果、祖父母宅で預かるのは週2日まで。それ以外は放課後児童クラブや民間の預かりサービスなどを組み合わせることにしました。祖父母宅で昼食や夕食が必要な日は、娘夫婦が月2万円を食費として負担します。

 

こども家庭庁によると、放課後児童クラブは、保護者が仕事などで昼間家庭にいない小学生に、放課後や長期休暇中の生活の場を提供する事業です。2025年5月時点で全国2万5,928ヵ所に設置されています。

 

今年の夏休み、恵子さん夫婦は予定していた旅行へ出かけることができました。孫を預かる日には一緒に昼食を作るなど、以前より気持ちにも余裕があるといいます。

 

祖父母の協力は、共働き世帯にとって大きな支えになります。一方、過去に引き受けられたからといって、翌年も同じように対応できるとは限りません。子どもの長期休暇を迎える前に、預かる日数や時間、費用、送迎の分担を確認し、特定の家族だけに負担が集中しない方法を考えておくことが大切です。

 

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