「夏休みの平日は、今年もお願いね」娘から届いた予定表
「夏休みの平日は、今年もお願いね。去年と同じ感じで大丈夫だよね?」
長女の美咲さん(仮名・37歳)からメッセージが届いたとき、恵子さん(仮名・68歳)はすぐには返信できませんでした。
添付されていたのは、小学5年生と2年生の孫の夏休み中の予定表。恵子さん夫婦の家で過ごす日には、ほぼすべて印が付いていました。
恵子さんは夫の正夫さん(仮名・69歳)と二人暮らし。夫婦の年金は月約27万円、預貯金は約2,600万円あります。住宅ローンは完済しており、退職後は旅行や趣味を楽しみながら暮らしていました。
娘一家は車で15分ほどの場所に住んでいます。美咲さん夫婦は共働きで、夏休みも通常どおり仕事があります。
孫を預かり始めたのは3年前でした。
「夏休みだけ助けてもらえない? 学童だけでは時間が合わない日があるの」
最初は週2日程度と聞いていました。ところが、次第に預かる日は増え、前年は平日の大半を孫たちが恵子さん宅で過ごしました。
朝8時ごろ娘夫婦が子どもを連れてきて、迎えは午後7時前後。恵子さんは昼食とおやつを用意し、夕方には夕食も作ります。習い事のある日は正夫さんが車で送迎しました。
「孫と過ごせるのはうれしいんです。でも、夏休みが終わるころには夫婦とも疲れ切っていました」
食費も増えました。昼食、飲み物、アイスや菓子などを合わせると、夏休み期間だけで普段より5万円近く多くかかったといいます。プールや映画へ連れて行けば、交通費や入場料も夫婦持ちでした。
それでも娘には請求しませんでした。
「孫のためのお金を細かく言うのもどうかと思っていました」
しかし、今年届いた「去年と同じで」という一言に、恵子さんは引っかかりました。相談ではなく、決定事項であるかののように感じたからです。
こども家庭庁『令和7年 放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)の実施状況』によると、2025年5月1日時点の登録児童数は157万645人で、前年から5万693人増えています。共働き家庭などの子どもの放課後や長期休暇中の居場所への需要は大きくなっています。
