(※写真はイメージです/PIXTA)

不動産投資では、自己資金にローンを組み合わせた「レバレッジ効果」が収益力を大きく左右します。2026年6月、日銀は政策金利を0.75%から1.0%へ引き上げました。金利の上昇は、このレバレッジ効果にどう影響するのでしょうか。具体的な数字とともに見ていきます。

金利1%と5%、手残りはここまで変わる

ローン返済額(元金+利息)が増えるため不動産の純収益(不動産収入-不動産経費)で返済が賄えなくなり、その結果給与など他の収入から補てんしなければ維持できなくなる可能性があります。

 

金利の上昇が続けば投資家の生活に影響を及ぼす事態にもつながりかねません。

 

先述したレバレッジ効果の点で検討しましょう。

 

金利が1%の場合には以下の通りでした。

 

NOI:500万円 - ローン返済額:290万円 = 210万円

 

金利が5%まで上がった場合を見ると以下の通りとなります。

 

NOI:500万円 - ローン返済額:480万円 = 20万円

 

先ほどの例ではローンを組み合わせて4物件購入するとしていたため、手残りを求めると以下の通りとなります。

 

20万円/物件 × 4物件 = 80万円

 

自己資金のみであれば500万円の手残りであったため、借入をしたことで大きく負け越してしまいます。

 

全額自己資金:500万円(A)

レバレッジ:80万円(B)

(B)-(A)= -420万円

 

このことを「負のレバレッジ」と言ったりもします。

 

不動産投資においては金利によって、その成果が大きく左右されます。NOIは500万円で変わらないことから、金利が低い時はNOIの取り分は「投資家>金融機関」ですが、金利上昇によって「投資家<金融機関」となります。

 

このことは投資家と金融機関とがNOIをめぐって綱引きをしているようにも見えます。

 

したがって、投資家はよりNOIが増えるように金融機関と金利の交渉をしたり、繰上げ返済によって返済額を引き下げる戦略が必要となるわけです。

 

先ほどの例では、なんとか黒字を確保していますが更に金利が上がれば赤字に陥る可能性もあります。赤字に陥れば不動産を手放すことも検討しければいけません。

 

したがって、金利上昇によって不動産市場には売却するための収益不動産が多く出てくるかもしれません。不動産価格は需給バランスで決まるため、売却希望者の数が増える即ち「購入希望者<売却希望者」となれば不動産価格の下落につながります。

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