子育てが終わったら孫…「私たちはいつ自由になれるんですか?」
さらにリアルな問題が「お金」です。いつもは夫と2人分、適当な食事で済ませているところが、スーパーで少し高い食材を買い、バランスのいい食事を作る。ファミリーレストランや回転寿司に行けば、もちろん支払いは加代子さん夫婦持ちです。
また、加代子さんには、最近結婚した次男もおり、孫が増える可能性もあります。そうなれば、“孫費用”はさらに増えるでしょう。
「息子たちが幸せなことは本当に嬉しい。孫が増えることも素直に喜びたいんですが……。友達の様子を見て“こんな冷たいばあちゃんで、ごめんね”と思うこともあります」
肩を落とし、こう続けます。
「でもね、ずっと子ども優先で生きていたんですよ。やっと自分のためにお金と時間を使える番になったと思ったら、孫が待っているんです。死ぬまで“誰かに奉仕する人生”なんだろうかって」
子・孫との「賢い距離感」
「冷たいと思われたくない」と無理をしてしまうかもしれませんが、自分の時間や経済的安定を優先することは、決して責められることではありません。むしろ、子ども世代に将来金銭的なお世話をかけないための賢明な行動です。
おもてなしは頑張らず、体調が優れないときはハッキリと来訪を断る勇気を持つ。教育資金などの大型援助はせず、身の丈に合ったお祝いに留める。――こんな風にバランスをとることを優先しましょう。
内閣府による「高齢者の生活と意識に関する国際比較調査」によると、高齢者が望む子どもや孫とのつきあい方では「ときどき会って食事や会話をするのがよい(56.8%)」が最も多いという結果。“孫フィーバー”は当たり前では決してないため、友人たちと比較する必要はありません。
孫が可愛いのは事実。しかし、それに振り回されて自分たちの老後が破綻しては本末転倒です。適度な距離感を保つことこそが、結果として家族との穏やかな関係を長く続けることにつながるでしょう。
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