【1級FPの助言】インデックスと個別株は“別モノ”…失敗から学ぶ「コア・サテライト戦略」の鉄則
では、個別株投資で成功するにはどうすればよいのでしょうか。個別株に挑戦したい方へ向けたアドバイスをお伝えします。
インデックス投資と個別株投資の「圧倒的な難易度差」を知る
たとえば、全世界株式(オルカン)のインデックス積立が「世界経済という大きな船に自動で乗り続けること」なら、個別株は「無数のボートから最速のものを探し、沈没を避けて手動で操縦すること」です。それくらいに難易度には差があります。
個別株投資に必要な基本的な知識を書籍等で学ぶことはもちろん、実践の場での経験を重ねることが重要です。この難しさをショートカットしようと、ネットの人気ランキングや他人がおすすめするテーマ株を信じて大金で買うのは非常に危険です。下がったときに「騙された」という他責の念しか残らず、失敗から何も学べない非生産的なギャンブルになってしまいます。
投資家を育てるのは「身銭を切った仮説と検証」
個別株投資で本当に重要なのは「自分で調べて納得して購入したか」というプロセスです。「この企業はこの独自性で市場シェアを拡大するはずだ」などと自ら仮説を立て、バーチャルではなく「自分のリアルなお金(身銭)」を投じて真剣に検証することです。仮説が外れても、「見立てのどこが甘かったか」を真剣に振り返ることで、初めて次につながる知識と経験が自分のなかに積み上がっていきます。
ただし、身銭を切るといっても厳しい市場で退場しないためには、以下のルールは必ず守ってください。
・コアでの長期安定投資
NISAでのインデックス積立などで、長期安定的な将来の資産形成のベースは崩さないこと。
・サテライトでの積極的な個別株投資
「失っても生活に影響のない少額」の範囲で、積極的な個別株投資を数多く行い、知見を積み重ねること。
・レバレッジ利用の禁止
手元資金の何倍もの金額を取引できる信用取引・オプション取引・FX・CFD等の取引手法があります。これらはリスクが大きく、投資経験が積みあがる前に退場させられる可能性が高いものです。現物取引での成功・失敗経験を十分に積むまで絶対に手を出さないこと。
ユウカさんのような事態に陥ってしまった場合、「今回の損失は高い勉強代だった」と受け入れることもときには必要です。
塩漬け株を損切りするものと保有継続するものに整理し、少額のサテライト投資から個別株投資を再スタートすることが、投資と上手に向き合っていくための第一歩となるでしょう。
桐山 昌也
株式会社ライトオブライフ
代表/1級ファイナンシャル・プランニング技能士
