(※写真はイメージです/PIXTA)

孫と過ごす時間を楽しみにしている祖父母は多いもの。遊び相手になったり、成長を間近で見守ったりすることに喜びを感じる人も多いでしょう。一方で、子育てを支える存在として期待されるなか、世話が日常化すると体力や家計への負担が積み重なり、気づかないうちに生活が孫中心になってしまうこともあります。

「頼られる喜び」と「限界」の間で出した答え

転機になったのは、孫の運動会の翌週でした。朝から場所取りを手伝い、弁当を運び、下の孫の相手をしながら一日を過ごした和夫さんは、帰宅後に腰の痛みで動けなくなりました。数日たっても痛みが引かず、整形外科を受診すると、医師から「無理はしないように」と言われました。

 

それでも長男からは、週末の送迎を頼む連絡が来ました。和夫さんはスマートフォンを見つめ、初めてすぐに返信できませんでした。

 

「断ったら、孫に会えなくなるんじゃないか」

 

そんな不安もありました。しかし妻に促され、和夫さんは長男夫婦に話すことにしました。

 

「孫たちはかわいい。でも、毎週末預かるのは体力的にきつくなってきた」

 

孫に会えるのはうれしいこと、ただ、毎週の送迎や外遊びを当然のように任されると、休む時間がなくなること。食費やガソリン代も重なっていること。長男夫婦は黙って聞いていました。

 

話し合いの結果、和夫さんが孫を預かるのは月2回を基本にし、送迎が必要な日は事前に相談することになりました。外食や遊びの費用も、長男夫婦が一定額を渡すことにしました。

 

線引きをしたことで、和夫さんの気持ちは少し軽くなりました。孫に会う日を「また大変だ」と身構えるのではなく、心から楽しみに待てるようになったのです。

 

体力にも家計にも限りがあり、無理を重ねれば、本来はかけがえのない時間まで負担に変わってしまいます。これからも笑顔で孫と向き合い続けるためには、それぞれが無理なく支え合える距離感を家族で話し合い、共有することが大切なのかもしれません。

 

 

 

 

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