元夫ですか?死んでるんじゃないかしら…都営住宅に暮らす70歳女性、「年金12万6000円」で徹底する倹約生活。息子からの小遣いも孫のお年玉にあて、コツコツ貯めた「驚きの貯蓄額」

元夫ですか?死んでるんじゃないかしら…都営住宅に暮らす70歳女性、「年金12万6000円」で徹底する倹約生活。息子からの小遣いも孫のお年玉にあて、コツコツ貯めた「驚きの貯蓄額」
(※写真はイメージです/PIXTA)

「年金生活・都営住宅在住」と聞くと、少ない収入のなかで苦しい生活を強いられていると想像する人も多いだろう。だが、先を見据えた選択と徹底した倹約によって、しっかりと貯蓄を築いている人もいる。29歳で結婚後にシングルマザーとなり、70歳まで働き続けた野坂さん(仮名)は、多額の貯蓄がある今もなお、倹約生活を続けているという――。ルポライター・増田明利氏の著書『今日、年金暮らしになった』(彩図社)より、年金生活者の“生活のリアル”を追う。

心配事は、病気と死後の「お墓」

ここ数年で急に心配になったのは、体調を悪くしたり倒れたりしたらどうしようかということ。今のところは生活習慣病や既往症はないが年齢が年齢だけに、いつ何があるか分からない。

 

「団地では孤独死がけっこうあるみたいです。都営住宅の募集案内には一般の住戸とは別に、居室内で病死等があった住宅の募集という枠がいつも載っていました。「病死、5日後発見」「室内で事故死、詳細不明」「室内で自殺、3日後発見」という注釈が付いている部屋が、毎回300室近くありましたもの。この団地でもわたしが入居する半年ぐらい前に、お風呂場で倒れて亡くなっていたおじいさんがいたということです。孤独死なんて悲しいわよね、絶対に嫌だわ」そんな事態にならないよう、息子には10日ごとに電話している。

 

もうひとつの悩みは自分が死んだ後に入るお墓のこと。

 

「お盆休みに息子が来たときにちょっと話したんですが、自分たちのお墓を建てようということになりましてね。息子夫婦も何十年かしたら入るわけだし。調べてみたら宗教宗派不問という霊園があるので一区画買ってお墓を建てようと思っているんです」

 

最近は合同墓とか樹木葬、海洋散骨などもあるが、やはりそういうものには抵抗がある。マイホームは持てなかったがお墓ぐらいは新しいところに入りたい。

 

「でも都内だといいお値段ですよ。場所代が畳3分の1ぐらいの広さで70~80万円、お墓自体が120万円以上。諸々込みで200万円は必要みたいです。息子と折半するつもりなんですが」

 

東京23区内か千葉、埼玉の東京寄りでいいところがあれば即決するつもり。年金暮らしになっても悩みは尽きない。歳を取るのは厄介で悲しいことだと思う。

 

 

増田 明利

ルポライター

 

 

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※本連載は、増田 明利氏の著書『今日、年金暮らしになった』(彩図社)より一部を抜粋・再編集したものです。
※本記事はノンフィクションルポルタージュであり、登場する人物のストーリーには脚色を加えていませんが、プライバシー保護の観点から氏名は仮名としてあります。

今日、年金暮らしになった

今日、年金暮らしになった

増田 明利

彩図社

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