(※写真はイメージです/PIXTA)

物価上昇や人手不足が続くなか、企業による賃上げは日本経済の重要な課題となっている。経済産業省はこのほど、「賃上げ促進税制」御利用ガイドブック(令和8年6月15日公表版)を公表した。今回の改訂版は、令和8年度税制改正の内容を反映したもので、全企業向け税制と中堅企業向け税制の対象・適用要件・税額控除の仕組みが改めて整理されている。新しいガイドブックから、変更点を読み解いてみたい。※本連載は、THE GOLD ONLINE編集部ニュース取材班が担当する。

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全企業向け税制は令和7年度末で廃止

これまで賃上げ促進税制は、大企業を含む幅広い企業が利用できる「全企業向け税制」、中規模企業向けの「中堅企業向け税制」、中小企業向けの「中小企業向け税制」という3つの枠組みで運用されてきた。

 

しかし、全企業向け税制は令和7年度末(法人は令和8年3月31日までに開始する事業年度、個人事業主は令和7年・令和8年)をもって廃止された。当初の適用期限は令和9年3月31日までとされていたため、実質的に1年前倒しでの終了となる。

 

廃止前の制度では、継続雇用者給与等支給額の増加率に応じて、3%以上の増加で10%、4%以上で15%、5%以上で20%、7%以上で25%の税額控除が受けられ、教育訓練費の増加(5%上乗せ)や子育て・女性活躍支援の認定取得(5%上乗せ)を満たせば、最大35%の税額控除が可能だった。

 

今回の改正について、著書に『富裕層の資産承継と相続税』の著書がある八ツ尾順一税理士は「今回の改正で最も大きな変更点は、全法人向け措置の廃止と中堅企業向けの要件厳格化だ」と指摘する。

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