不動産株も現物の不動産も、投資をするなら入念なリサーチが必要
バフェット氏が投資したような不動産関連株に関しては、株式である以上、現物の不動産よりも売買の自由度が高く、取引はしやすいと言える。
誤解しないでいただきたいが、「売買が容易である」ことと「正しい判断を下すのが容易である」ことは別問題である。投資で成果を上げるには、入念なリサーチと、自分が何をしているのかを理解することが不可欠である。
ただし、私はこの分野にこれまで長く時間を割いているだけではなく、詳しいとは言えない。
たとえば韓国の不動産会社について意見を求められれば、私の答えは「よく知らない」ということになるであろう。だから投資する気はない。もしあなたが大企業に勤めており、安定した収入を背景に不動産投資を検討しているのであれば、低金利で資金を調達でき、価格も適正な優良物件に出合える可能性がある。その場合、不動産は有効な資産形成の手段となるであろう。
しかし、繰り返すが、不動産投資においてもっとも重要なのは「調査」である。どの地域で買うのか、その物件にはどんなリスクが潜んでいるのか、そして誰が管理・運用しているのか。これらを徹底的に調べ尽くしたうえで、ようやく投資判断を下すべきである。
住宅ローンの借り換えは困難…金利が下がっても生活への影響は限定的
2025年11月現在、アメリカの30年固定金利住宅ローンの平均金利は6.4%である。これは、過去1年間でもっとも低い水準に近い。この金利低下は、米国債利回りの低下と連動しており、FRBが政策金利を引き下げるとの期待から来ているものである。
一方で、金利が低下しても、住宅ローンの借り換えは容易ではない。多くの借り手は、金利上昇前に固定金利で契約しているため、現在の低金利での借り換えは難しい状況となる。住宅ローンの返済遅滞や差し押さえは増加しており、2025年8月には前年同月比で18%増加し、3万5697件に達した。これは、金利上昇と生活費の増加が影響していると考えられる。
英国では、2025年8月にイングランド銀行が政策金利を4.25%から4.00%に引き下げた。これにより、住宅ローン金利も若干の低下傾向を示している。たとえばHSBCでは5年固定金利が4.37%から4.08%に設定され、借り手にとっては小さな好材料となった。しかし、住宅ローンの延滞や支払い困難は依然として無視できない。政策金利が下がっても、既存の借金や生活費の増加が家計にのしかかっており、低金利の恩恵を十分に享受できる状況ではない。
アメリカもイギリスも、政策金利や市場金利を操作することで短期的な安定を演出できる。しかし、長期的に見れば、金利の操作だけで住宅市場や家計の問題が解決するわけではない。借金と生活費の現実、人口動態や経済構造の変化がある限り、政策の影響は限定的だ。投資家として、あるいは経済の観察者として重要なのは、単なる金利の変動だけに目を奪われるのではなく、その背後にある実体経済の状況を見極めることである。
超富裕層向けの高級不動産は依然として安定した需要があるが、ミドルクラス向けの不動産市場には慎重な投資判断が求められる。金利の上昇や生活費の増加により、住宅ローンの返済が困難になるケースが増加しているからだ。特に、借り換えが難しい状況では、キャッシュフローの圧迫や物件の価格下落が懸念される。
