(※写真はイメージです/PIXTA)

ウォーレン・バフェット氏がアメリカ不動産企業の株を約18億ドル分購入したというニュースを受けて、不動産は今後注目すべき分野となりそうです。では、不動産株と同じく、現物の不動産についても「買い」と言えるのでしょうか。本記事では、ジム・ロジャーズ氏の著書『大暴落前夜 狂宴バブル後の生き抜き方、資産の守り方』(プレジデント社)より一部を抜粋・編集し、住宅ローンの金利が生活に与える影響をもとに、不動産購入に安易に手を出してはいけない理由を解説します。

ウォーレン・バフェット氏が、不動産企業の株を約18億ドル購入

最近のニュースによると、ウォーレン・バフェット氏はアメリカの不動産市場に強気な姿勢を示し、アメリカの大企業であるレナー、DRホートン(いずれも住宅建設会社)、ニューコア(鉄鋼会社)といった企業の株を約18億ドル分購入したそうだ。不動産は今後注目すべきセクターの一つかもしれない。

 

歴史を振り返ると、不動産によって莫大な富を築いた人は多く存在する。しかし、私は不動産に積極的に関わってきたわけではない。不動産は「売れなければ儲からない」資産であるが、実際には売るのが簡単ではないからである。

 

不動産も株式や商品と同じで、「投資対象」の一つにすぎない。そしてほかの投資と同じように、「絶対の正解」があるわけではなく、状況に応じて柔軟に判断する必要がある。

 

不動産投資を検討する際に、まず理解しておくべきことは、その流動性の低さである。たとえばトヨタ自動車の株式であれば、インターネット上で数秒のうちに売買できる。しかし不動産の場合、購入から売却までに数年を要することも珍しくない。

 

つまり、不動産に投資するのであれば「短期で売買する資産ではない」ということを覚悟し、長期的に保有できる持久力を備えていなければならない。

不動産はジュエリーと同じ「消耗品」

「あなたは自宅以外の不動産に投資しないとおっしゃっていましたね」と聞かれることがある。正直に申し上げれば、私がそのように断言したかどうかは記憶が定かではない。最近、ランチに何を食べたかもよく覚えていないくらいだから。

 

ただ、誤解のないようにお伝えしておきたいのは、私は不動産投資を特別に否定しているわけではない、ということである。私自身は20年ほど前からシンガポールに自宅を所有しているし、ニューヨークに住んでいたときも家は所有していた。それ以外は所有していないのは確かなので、不動産についても、ジュエリーと同じく消耗品として捉えている部分はあると思う。

 

とはいえ、ニューヨークの家は非常に金利が高くて買い手がつかないような安い時期に買って、高くなった時期に売ったので、そこは自宅であっても投資としてきちんと考えてはいる。

 

かつて非常に気に入っていたニューヨークの家を売ったとき、私は住宅バブルの崩壊を予測していて、連日メディアで、不動産価格は下落するだろうと話していた。妻のペイジが「今私たちは家を売ろうとしているんだから、これから不動産が値下がりするとか、今は買うなとか言わないで!」と怒ったくらいだ。実際のところ、高値で家を売った後、ほどなくして米国の不動産は大暴落した。

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※本連載は、ジム・ロジャーズ氏の著書『大暴落前夜 狂宴バブル後の生き抜き方、資産の守り方』(プレジデント社)より一部を抜粋・再編集したものです。

大暴落前夜 狂宴バブル後の生き抜き方、資産の守り方

大暴落前夜 狂宴バブル後の生き抜き方、資産の守り方

ジム・ロジャーズ

プレジデント社

巨大バブル崩壊目前! 暴落相場の中では、冷静な者、備えた者だけが生き残れる。 米国では史上類のない長期の強気相場が継続中。日経平均株価も史上最高を記録しながら高値を推移。「まだまだ上がる」という人々の熱狂の裏で…

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