「私、猫飼いたい!」19歳長女の願いで〈連帯債務の35年ローン〉を組んだ年収300万円・44歳シングルマザー。数年後、家を出る際の〈まさかの一言〉に絶句【CFPが警告】

「私、猫飼いたい!」19歳長女の願いで〈連帯債務の35年ローン〉を組んだ年収300万円・44歳シングルマザー。数年後、家を出る際の〈まさかの一言〉に絶句【CFPが警告】
(※画像はイメージです/PIXTA)

住宅価格の高騰などを背景に、親と子が協力してマイホームを購入する「親子ローン」を検討する家庭は少なくありません。しかし、安易に連帯債務でローンを組んでしまうと、将来のライフプランの変化によって家族全員を破綻の危機に追い込みかねない恐ろしいケースがあります。本記事では、離婚を経て3人の子どもを育てるシングルマザーのマミコさん(仮名・44歳)の事例をもとに、「親子での連帯債務」に潜む落とし穴について、CFPの下田幸彦氏が解説します。

3人の子どもを抱えた「40代シングルマザー」の決断

マミコさん(仮名・44歳)は、3人の子どもを抱えるシングルマザーです。20代で結婚し、自営業を営む夫の事業専従者として10年以上、家事・育児・仕事を一手に担ってきました。

 

しかし40代になり、突然夫から離婚を切り出されます。協議の末に離婚が成立し、3人の子どもはマミコさんのもとへ。マミコさんは生まれ育った地元へ戻り、子どもたちとアパート暮らしを始めました。

 

長年、夫の事業を手伝ってきたマミコさんには、外の会社での勤務のブランクが長く「自分にどんな仕事ができるのか」と再就職先を探しながら、散々悩んだといいます。試行錯誤の末にたどり着いたのが介護の仕事でした。

 

子どもたちの養育費と学費は元夫が全額負担してくれたことが、せめてもの支えでした。マミコさんは介護職として働きながら、3人の子どもたちと少しずつ新しい生活を築いていきました。

「猫を飼いたい」19歳長女の願いで踏み切った〈連帯債務の35年ローン〉

長男は大学進学で一人暮らし、長女は高校を卒業してパティシエとして働き始め、次男は高校生。子育てがようやく一段落しかけたそのとき、長女がこんなことをつぶやきました。

 

「ねえ私、猫飼いたい! でも、今住んでるアパートじゃダメだよね」

 

長女は猫が大好きで、離婚前に実家で飼っていた猫を、元夫の家に帰るたびに可愛がっていました。ペット不可のアパートでは飼えないため、「それならば」とマミコさんは思い切ってマイホームの購入を決意します。

 

一軒家なら猫も飼えて、子どもたちがのびのび暮らせる。そして、長女と一緒にローンを組めば返済も現実的だと考えたのです。こうして、マミコさん(44歳)と長女(19歳・社会人2年目)の連帯債務による35年ローンが始まりました。

 

今回の住宅購入では、住宅金融支援機構の「フラット35(親子リレー返済)」を利用しました。この制度では子の年齢をもとに借入期間を決めることができるため、44歳の親でも35年ローンを組むことが可能です。

 

マミコさんの年収約300万円と長女の年収約250万円、合算550万円の収入をもとにした借入れで、返済負担率は合算ベースで約15〜18%と審査基準の範囲内に収まります。ただし、長女が家を出て親一人の収入だけで返済する事態になれば、返済負担率は一気に28〜32%近くまで跳ね上がります。

 

当初は問題なく見えた数字が、ライフプランの変化ひとつで大きく変わる。これがまさに本件の問題の核心でした。

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