(※写真はイメージです/PIXTA)

本連載は、三井住友DSアセットマネジメント株式会社が提供する「市川レポート」を転載したものです。

●2万円から3万円の回復に5年10カ月の期間を要したが5万円から6万円への到達はわずか6カ月。

●株価水準が高くなるほど、大台突破に必要な上昇率は小さくなるが、それでも直近の上昇は急速。

●ただ日経平均は2万円を回復後、着実に上昇を続けており、次の7万円も視野に入っている模様。

2万円から3万円の回復に5年10カ月の期間を要したが5万円から6万円への到達はわずか6カ月

今回のレポートでは、大台を突破し続ける日経平均株価の上昇速度を検証します。日経平均は2015年4月22日に20,133円90銭で取引を終え、2000年4月14日以来、約15年ぶりに終値ベース(以下同じ)で20,000円台を回復しました。その後、日経平均は2021年2月15日に30,084円15銭で取引を終了し、1990年8月2日以来、約30年6カ月ぶりに30,000円台を回復、ここまでに要した期間は「約5年10カ月」でした。

 

日経平均が史上初の40,000円に到達したのは2024年3月4日(同日終値は40,109円23銭)で、30,000円台回復後、ここまでの所要期間は「約3年1カ月」でした。その後、日経平均は2025年10月27日に50,000円に達し(同日終値は50,512円32銭)、所要期間は「約1年8カ月」、そして2026年4月27日には60,000円に到達し(同日終値は60,537円36銭)、所要期間はわずか「約6カ月」でした。

株価水準が高くなるほど、大台突破に必要な上昇率は小さくなるが、それでも直近の上昇は急速

このように、日経平均の大台を超えるまでの期間は近年、急速に短縮しており、40,000円から50,000円までの所要期間は、30,000円から40,000円までのおよそ半分、50,000円から60,000円までは、40,000円から50,000円までの3分の1程度になっています。もちろん、同じ10,000円の上昇でも、株価水準が高くなるほど必要な上昇率が小さくなる点には考慮が必要です。

 

例えば、20,000円から30,000円への到達には50%の上昇率が必要ですが、50,000円から60,000円は20%の上昇率で到達します。それでも、2025年10月の50,000円到達から2026年4月の60,000円到達については、わずか6カ月程度の期間において、上昇幅が10,000円、上昇率が約20%となっており、日経平均の上昇局面としては、非常に急速であったと解釈できます。

ただ日経平均は2万円を回復後、着実に上昇を続けており、次の7万円も視野に入っている模様

参考までに、日経平均が50,000円に到達してから60,000円に到達するまでの約6カ月における、業種別指数やスタイル別指数などのパフォーマンスを図表にまとめておきました。これをみると、人工知能(AI)・半導体関連銘柄を含む業種(非鉄金属や電気機器など)や、日経半導体株指数の上昇が目立っていることが分かります。半導体関連は値がさ株も多いため、これらが直近の日経平均を急速に押し上げた一因と推測されます。

 

(出所)Bloombergのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
[図表]日経平均が50,000円から60,000円に到達した期間における各指数の動き (出所)Bloombergのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成

 

国内のAI・半導体関連銘柄の好調さの背景には、米ハイテク株の総じて堅調な推移があるとみています。そのため、例えば米国の利上げなどで米ハイテク株が調整局面に入るような場合は、国内AI・半導体関連銘柄や日経平均への影響に注意が必要と考えます。日経平均は足元のいわゆるAI相場で上昇ペースが速まっていますが、2015年4月に20,000円台を回復後、着実に上昇を続けており、次の70,000円も視野に入っているように思われます。

 

 

※当レポートの閲覧にあたっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『大台を突破し続ける日経平均株価の上昇速度を検証する【三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】』を参照)。

 

 

市川 雅浩

三井住友DSアセットマネジメント株式会社

チーフマーケットストラテジスト

 

 

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