トランプ訪中、CPI発表など注目イベント目白押しの今週
今週は、ベッセント米財務長官が来日し、12日に高市総理らとの会談が予定されています。また14日からはトランプ大統領が訪中する予定です。米経済指標では、原油価格急騰を背景にインフレ再燃が懸念されるなか、4月のCPI(消費者物価指数)やPPI(生産者物価指数)などの発表が注目されるでしょう。
こうしたなか、一部報道では、ベッセント財務長官と高市総理の会談で「投機的な円売り」が議題にのぼる可能性が指摘されています。もし事実であればかなり異例といえそうですから、その行方にはおおいに関心が集まりそうです。
2024年までの円安阻止政策とは違い、米国が強く関与か
すでに見てきたように、日本の通貨当局は4月末から2024年以来の円安阻止介入を再開しました。ただし、介入が始まった米ドル/円の水準を5年MAとの関係などでみると、過去の局面とは大きく異なっています(図表6参照)。
これは、今回の円安阻止政策が、日本単独で行った2024年までのものとは大きく変化している可能性を感じさせるものです。
介入の前段階とされる「レートチェック」が1月23日に行われた際に、結果として米国の通貨当局も「レートチェック」を行ったことで日米協調での円安けん制の形となりました。これについては一部報道で「日本からの要請ではなくベッセント財務長官が主導したもの」と伝えられています。
こうした点を踏まえると、今回の円安阻止政策は、2024年までの日本単独の対応から、米国が強く関与し、ある意味ではむしろ米国主導へとシフトしている可能性も考えられます。
そういったなかで、ベッセント財務長官と高市総理らとの会談では、「投機的な円売り」が議題にのぼるとされています。円安の要因としては、日本の低金利や財政規律への懸念も指摘されていますが、ある財務省関係者はベッセント氏がこれらの見直しの必要性も直接指摘する可能性があるとの見方を示しました。
もし円安阻止において日米の利害が一致し、さらに米国が主導的な立場を取っているのであれば、必要に応じて日米協調での米ドル売り介入に踏み込むかどうかも注目されるところです。
今週の米ドル/円予想レンジは153~158円
以上を踏まえると、ベッセント来日を受けて、円高が一段と広がる可能性もあるでしょうから、今週の米ドル/円は「153~158円」と予想します。
吉田 恒
マネックス証券
チーフ・FXコンサルタント兼マネックス・ユニバーシティFX学長
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